愛国の騎士(1936)

上映スケジュール



※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ストーリー

ポーランド、一八三〇年の事であった。祖国はロシアの圧制下にあり、グロドノフ市にはロシア騎兵連隊監視の下に、僅か二個中隊のポーランド騎兵が配属されていた。二人の中隊長スタニエフスキーとヴォルスキーとは心を打ち明けた親友である。スタニエフスキーを侮辱したロシア将校をヴォルスキーは懲らし、酒と女とカルタの好きなヴォルスキーの後始末はいつもスタニエフスキーが引き受けた。兄の総督を訪ねてロシアから来た若いカテリーナとスタニエフスキーは恋に陥たが、敵国同志の恋愛には暗い影が漂っていた。総督邸で開かれた舞踏会に、二人の中隊長をはじめポーランドの将校は強制的に招待された。その夜スタニエフスキーが出掛けた後で濡れ鼠になった大学生がヴォルスキーの家に飛び込んできた。彼はワルシャウがロシア兵に蹂躙されている事を告げた。直ぐに救援して欲しいと告げ、直ぐに伝令が飛び、ヴォルスキーは許婚のヤンカと別れて家を出た。総督邸の将校には一人一人に秘密の集合命令が伝えられた。だがスタニエフスキーはカテリーナから結婚の承諾を得た喜びに、二人でマヅルカを踊り狂ってその命令に気がつかなかった。士官は全部集合したのに彼だけが現れない。逸る一同を押さえてヴォルスキーは親友を待ったが、その間に不審を抱いたザガノフの為に彼等の計画は知られてしまった。町はずれの橋上でロシア兵は彼等を囲んで襲撃した。情熱のままに思わぬ時を過ごしたスタニエフスキーは家へ帰って慄然とした。血汐を全身に浴びて自分を睨みつけているのはヴォルスキーである。「お前を信じて待ったばかりに、事は敗れ皆は斬死した。貴様はたかが女の為に国と親友を裏切ったのだ。」そう言い残して彼は自首して出た。翌日、自首したヴォルスキー他二名の将校が明朝首の刑に処せられるのを聞いたスタニエフスキーは、総督を訪ねて助命を願ったが無駄だった。悔恨と絶望に打のめされて、彼が自決を決して家へ帰った時すがりついたのはヤンカである。「ヴォルスキーはまだ生きています。助けて下さい。貴方だけが皆を救えます」この言葉は天啓の様にスタニエフスキーの胸に響いた。「そうだ。まだおそくはない。ヴォルスキーは未だ生きている。ポーランド兵はまだ我手にある」その翌日の未明、ヴォルスキーと二名の将校は営庭に引き出された。その時スタニエフスキーに率いられたポーランド兵は、護衛のロシア兵を倒して三名を救出した。兵営の門を閉じたスタニエフスキーは、少数の部下を励ましてその前に直立し、敵兵を迎え撃った。ヴォルスキー等三名は、その間に二個中隊の騎兵を率いて首都ワルシャワへと急行した。暁の光が微かに輝く都への道を、人も馬も勇み立って行進する。それを見届けて、スタニエフスキーはにっこりと笑みを浮かべて倒れ伏した。ロシア兵の弾丸が、蜂の巣のように彼の体を貫いたのであった。だが倒れた彼の顔には永久に消えないであろう微笑が浮かんでいる。恋よりも強い祖国への愛に殉じた喜びが、顔一杯に溢れているのだった。


解説

「スパイ戦線を衝く」「白鳥の舞」のヴィリー・ビルゲルが主役を勤める映画で「白鳥の舞」に出演した新進ヴィクトル・シュタール、「ジプシー男爵」のハンシ・クノテック、「黒騎士」のウルスラ・グラブレイが相手役を演じる。脚本はポーランドの作家エトムント・シュトリゴフスキーがウファ脚本部のワルター・ズッパーと協力して書き卸し「ジプシー男爵」「囁きの木蔭」のカール・ハートルが監督に当たり、「青春の海」「ジプシー男爵」のギュンター・リッタウ、オットー・ベッカーの二人が撮影した。音楽は「アトランティド」のウォルフガング・ツェラーが書いた。助演者は「マヅルカ」のエドウィン・ユルゲンセン、「青春の海」のハインツ・フォン・クレーフェ等である。


配給東和商事
制作国ドイツ (1936)
ジャンル 
スタッフ・キャスト


スタッフ

監督
脚本
原作
製作
撮影
セット
音楽
振り付け

キャスト

俳優名役名
ヴィリー・ビルゲル (Willy Birgel)Staniewski
ヴィクトル・シュタール (Viktor Staal)Wolski
ハンシ・クノテック (Hansi Knoteck)Janka
ウルスラ・グラブレイ (Ursula Grabley)Katerina
ハインツ・フォン・クレーフェ (Heinz von Cleve)Saganoff
ベルトールト・エベッケ (Berthold Ebbecke)Malinowski
ヴェルナー・ショット (Werner Schott)Oberst
エドウィン・ユルゲンセン (Edwin Jurgensen)Gouverneur
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