明日はいっぱいの果実

斎藤正夫の第一回作品

米軍演習地で弾丸拾いをしていた大和ハル子は、東京で大学に通う兄の清輝をたずねて上京した。途中の貨車の中で家出娘のナツ子と知り合い、これから先の協力を誓い合った。上野に着いた二人は、三流週刊誌記者の相模慎太郎と知り合い、素性は判らぬまま信用して頼ることにした。兄貴の下宿にたどり着くと、三ヵ月も下宿代をためたまま行先不明。大学では彼は全学連の委員だからソ連に亡命したかもしれない、と言う。革新政党本部に行ったが、勿論らちはあかない。下宿のお内儀に泣きついて、ねぐらだけは確保した。翌日二人が東京見物をしていると、同じ村出身の兄貴の友人伊藤隆に逢った。景気がよいといばる隆に、ハル子が仕事を分けてくれと頼んでいると、隆の乾分の森家三平が「仕事だ!」といって飛んで来た。隆と三平のオートバイに二人が乗り込むと、後に続くオート三輪には体の情婦ユキや乾分の隆盛会の面々が乗り込んだ。隆はハル子達を見張りに立たせ、ユキにスカートをあげてトラックを止めると、運ちゃんが襲いかかり、トラックを解体した。隆の商売とは、つまりポンコツ屋強盗だった。

解説

新人斎藤正夫の第一回作品で、斎藤自身と山田太一の脚本を監督した、鰐淵晴子帰国第一作のコメディ。斎藤監督は昭和五年生れ、東大経済学部卒後、昭和二十八年大船に入り川頭義郎のチーフを勤めていた。撮影は「暴れん坊三羽烏」の荒野諒一が担当した。

  • 配給
  • -
  • 製作国
  • 日本(1960)
  • ジャンル
  • ドラマ 
  • スタッフ・キャスト
  • 監督:斎藤正夫
    出演:鰐淵晴子/姫ゆり子/杉浦直樹/桂小金治