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夏の夜の10時30分

観光客もまばらなスペインのある小さな町。激しい雷雨の中で突然銃声が響いた。土地の若い百姓ロドリゴ・パレストラ(ジュリアン・マテオス)が不貞を犯した若妻と、その愛人を射殺したのだ。その頃、雨の中を1台の車が4人の旅行者を乗せて、その町へ近づいていた。中年の渋い魅力をたたえた英国人のポール(ピーター・フィンチ)とその妻でギリシャ人のマリア(メリナ・メルクーリ)、娘のジュディス、そして若く美しい謎のような魅力をたたえたクレア(ロミー・シュナイダー)である。ポールとマリアは数年前、ベロナで激しい恋におちたのだったが、今のふたりにとって、その思い出は恋の燃えがらとなっていた。ポールは若いクレアにひきつけられていたのだ。にもかかわらず、マリアがスペイン旅行へクレアを誘ったのは、夫と彼女の刺激的な関係にスリルを感じたかったのだ。夜も更け、場末のバーをさまよううち、マリアは昼間起こった殺人事件に強烈な関心を覚えた。その青年の純粋な行為にたまらなく胸を打たれたのである。そして彼が警察につかまる前に、何とか助けてやりたいと考え、危険をおかしてまで、彼をスペインとフランスの国境地帯へ逃亡させてやった。しかし苛烈な太陽が照りつける国境地帯は、青年ロドリゴに逃げる気力を失わせた。そして彼は自殺した。翌日青年の死体を見て、マリアは茫然とした。自分がしたことは一体何だったのかと。一方ポールとクレアは2人だけの部屋を予約して、愛を確かめ合っていたが、どうしたことか2人とも自分の愛がどこまで本当か、分からなくなっていた。マドリッドの夜、ポールはマリアを晩さんに誘った。マリアとの愛を回復したかったのだ。しかし彼女は次の日の夜、姿を消して帰らなかった。ポールはマリアを懸命に探し求めた。クレアはそんなポールを見て、恋の終わりを知った。

解説

「かくも長き不在」の脚本を書いたマルグリット・デュラスの同名小説を彼女と「トプカピ」の監督ジュールス・ダッシンが共同で脚色し、ダッシンが監督した。撮影は「太陽が目にしみる」のガボール・ポガニー、音楽はクリストバル・ハルフターが担当。出演は「トプカピ」のメリナ・メルクーリ、「何かいいことないか子猫チャン」のロミー・シュナイダー、「みどりの瞳」のピーター・フィンチ、「続・荒野の七人」のジュリアン・マテオスほか。製作はダッシンと「さよならをもう一度」の監督アナトール・リトヴァク。

1967年7月1日より

  • 配給
  • ユナイト映画
  • 製作国
  • アメリカ(1967)
  • ジャンル
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  • スタッフ・キャスト