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貴族の階段

武田泰淳の同名小説を映画化

《今日は、陸軍大臣が、お父さまのお部屋を出てから階段をころげ落ちた。》氷見子はメモをつける。父の西の丸秀彦は、進歩的貴族で貴族院議長である。満州事変以来、軍部が急速に台頭してき、少壮将校たちは国家改造を叫び、元老重臣や政党政治家の腐敗堕落を攻撃し、急進的な動きを示そうとしていた。陸軍大臣猛田大将は革新派将校にも理解を示す秀彦をかつぎ出そうと、しばしば訪問してきたのである。が、秀彦はいつものらりくらりと柳に風の態度だった。−−猛田の娘、節子は氷見子の親友で、ともに女子修学院の生徒だ。白昼、陸軍省の軍務局長室で、相沢中佐が永田少将を斬った。何かが起り始めていた−−。氷見子の兄、義人は近衛の見習士官だ。節子を秘かに恋している。夏、氷見子は節子と父の軽井沢の別荘へ行った。夜、皆で酒を飲んだが、秀彦は庭に出た節子に近づき、いきなり抱いた。節子は、義人を避けるようになった。母の多美子は滅魔教にこっていたが、彼女が義人と節子の結婚を言いだしたとき、秀彦はごく自然に反対をとなえた。女子修学院が近衛師団へ見学に行った時、射撃のうまい節子が全部的をはずし、挙句貧血を起して義人の腕に倒れた。

解説

中央公論に連載された武田泰淳の同名小説を映画化したもので、二・二六事件を背景とした異色作。「電話は夕方に鳴る」のコンビ新藤兼人が脚色し、吉村公三郎が監督した。撮影も同じく「電話は夕方に鳴る」の中川芳久が担当した。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)

  • 配給
  • -
  • 製作国
  • 日本(1959)
  • ジャンル
  • ドラマ 
  • スタッフ・キャスト
  • 監督:吉村公三郎
    出演:森雅之/細川ちか子/金田一敦子/本郷功次郎/志村喬