若き作曲家の旅

グルジア人の祖国への熱い思いを描いた一編

1907年、第一次ロシア革命挫折後のグルジア。首都チフリスの音楽大学を卒業したばかりのニクーシャは、恩師の紹介状と最新型の録音機、訪問先を記した地図を携え、グルジアの古い民謡を採取する旅に出発した。まず、村人の信頼厚い医師エリズバルを訪ねるため馬車に乗っていた彼は、木陰に倒れていた不審な男を助ける。エリズバルは、ニクーシャにこの旅を思い止まらせようとする。だが、民族音楽の研究に情熱を燃やす青年は承知しなかった。翌朝、エリズバリの兄、シャルバが死体となって運ばれてきた。若者の身の安全を危惧する医師は、ニクーシャをチフリスへ脱出させようとする。医師は彼のために、女主人に薬を届ける機会にカタレリ家に一泊し、その翌日はイトリエリ兄弟の元に身を寄せる、という手筈を整えた。

解説

グルジア民謡の採集のため、この地を訪れた若い作曲家がいつしかトラブルに巻き込まれていく姿を通じて、古くから支配の歴史に苦しめられたグルジア人の祖国への熱い思いを描いた一編。処女作「アラヴェルドバ」(63)以来、代表作「ピロスマニ」(69)などで、現代グルジア映画を代表する映画人、シェンゲラーヤ兄弟の弟ゲオルギーの監督作。オタール・チヘイゼの小説『名もなき風』を、「四月」のエルロム・アフヴレジアニと監督が共同で脚色。撮影は「帰郷(1971)」「恋人たちのロマンス」「ロビンソナーダ」などで知られるレヴァン・パータシヴィリ、音楽はイォシフ・バルダナシヴィリとグスタフ・マーラーを使用。出演はトビシリ演劇大学在学中に抜擢されたレヴァン・アバシーゼら。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)

  • 配給
  • -
  • 製作国
  • グルジア(1976)
  • ジャンル
  • ドラマ 
  • スタッフ・キャスト
  • 監督:ゲオルギー・シェンゲラーヤ
    出演:レヴァン・アバシーゼ/ギヤ・ベラーゼ/ズラブ・キプシーゼ/ルスラン・ミカベリーゼ