ホームドラマの形式をとりながら性の問題を描いている 第二部
吉川政之はもと官吏だったが今はある会社の守衛である。彼の家には妻と洋一、文子の長男夫婦、新婚の久夫、敏江の次男夫婦と、目下恋愛中の三男祐三が雑居している。その上、結婚生活のいさかいから子供を連れて長女美佐子までが同居してきた。久夫たち若夫婦はまだ一泊を残して新婚旅行から帰って来た。政之たち老夫婦は旅先で何かあったのではないかと心配したが、その原因も初夜における久夫のふと洩らした言葉使いの不注意とあって、この新婚夫婦はすべてを諒解し合ったが、狭い家の部屋作りだけが心配の種である。ある日、美佐子の夫奥野が彼女を迎えに来たが、夫の浮気を許せない彼女は頑として帰ろうとしない。一方、久夫は共稼ぎの敏江が妊娠と知ってあわてた。
解説
前作に続き桜井康裕が脚色し、「犯行現場」の阿部毅が久々に監督。撮影は「命みじかし恋せよ乙女」の宗川信夫。第二部はホームドラマの形式をとりながら性の問題を描いている。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)