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宝島(1934)

英国の片田舎にアドミラル・ベンポウ旅館というのがあった。主人ホーキンズは既に死んで未亡人と1子ジムの二人暮らしだったが付近の人々の同情でどうやら宿屋行を継続して来た。ある日「船長」と称する荒っぽい中年の船乗りがこの宿を訪ねて来て一室を借りたが彼は毎日酒浸りで、いつまでも立ち去る様子を見せなかった。彼は何者にかつけられているらしく常に警戒していたが、ついに1日「黒犬」と称する悪漢とその一味の者に襲われて非業の死をとげた。彼が命よりも大切にしていたものは有名な海賊船長フリントがとった宝を埋蔵した「宝島」の地図だった。その地図は幸い悪漢どものてに落ちずジムの渡る所となったのでジムはこれを土地の名主トレローニと医師のリゼイに見せ、3人で計ってプリストルの港からヒスパニオール号なる船を仕立ていよいよ宝探しの船路に就くことになった。出帆の前、船の厨夫として雇い入れた雙脚のロング・ジョン・シルヴァは古い船乗りというふれこみで港に顔の広いところから乗組員の大部分も彼の世話で雇い入れられた。ジム少年とシルヴァはすぐ意気投合して仲良しとなったが、船長のスモレットは彼及び彼の一味を危険視していた。船が宝島につくと同時にジムは偶然の事からシルヴァとその一味が自分達に大して恐るべき陰謀を企てている事実を漏れ聞き斯くとトレローニ始め味方一同に告げた。水陸に渉る船主側と謀叛組との恐ろしい戦闘は開始された。その戦闘中最も活躍したのはジム少年であった。彼は奇計をもって彼らの乗船ヒスパニオーラ号を味方のために分捕り、その宝の所在を知る島の男ベンガンなる人物をも見つけた。ジムの手柄はついにシルヴァ一味に致命的な打撃をあたえ、その大部分を壊しシルヴァを降伏させた。その結果船主側一同は目的の宝物を山と積んでみでたく帰航の途につくことが出来たが、哀れな謀叛者シルヴァは捕虜として連れ帰られる途中、戦場において処刑され様としたのをジム少年の厚い友情によって危うく一命をとりとめ、船を脱して行方をくらませてしまった。

解説

これまでも映画化されたことのあるロバート・ルイ・スティーヴンソンの名作小説のトーキー化で、「エスキモー(1934)」「世界拳闘王」のジョン・リー・メインが脚色に、「爆弾の頬紅」「ホワイト・シスター(1933)」のヴィクター・フレミングが監督に、「舗道の雨」「秘密」のレイ・ジューン及び「ターザンの復讐」「エスキモー」のクライド・デ・ヴィナが撮影に、それぞれ当たった。主演者は「奇傑パンチョ」「バワリイ」のウォーレス・ビアリーと「僕はカウボーイ」「バワリイ」のジャッキー・クーパーで、「かたみの傑作」「心の緑野」のライオネル・バリモアを始め、「世界拳闘王」「林檎の頬」のオットー・クルーガー、「クリスチナ女王」のルイス・ストーン、英国劇団から来たナイジェル・ブルース、「豚児売り出す」のチャールズ・チック・セール、「妾は天使じゃない」のドロシー・ピーターソン等が助演している。

  • 配給
  • 製作国
  • アメリカ(1934)
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