胡同の理髪師
胡同の理髪師
胡同の理髪師

胡同の理髪師

北京の古い路地に生きる93歳のチン老人とその友人たち。人生の晩秋の日々をドキュメンタリータッチで描く

胡同(フートン)は北京の旧城内にある古い家屋が並ぶ街。そこにひとり暮らしの93歳のチン老人がいる。かつては理髪店を営んでいたチン老人も、今は常連客に頼まれた時だけ出張して調髪と顔剃りをしている。お客には寝たきりでテレビばかり見ている老人や、快活な名物モツ屋の主人もいた。そんな胡同にも再開発の波が押し寄せ、役人が家々に取り壊しのマークを記し始めた。チン老人はやがて来る日に備え、黙々とその準備を始める。

解説

時間が止まっているような北京の下町・胡同は、これまでもたびたび中国映画の舞台となってきた。ただし実際にそこに住む人々を使った作品は今回が初めてではないだろうか。主人公・チン老人を演じるのはチン老人。つまり自分で自分を演じているわけで、チン老人を囲む老人仲間の多くも俳優ではなく、実際にそこに住む人々が演じている。おそらくチン老人の生活から映画のテーマに沿った部分を抽出して、ドラマとして再構成したのだろう。そのためか描写がとてもリアルで、チン老人が歩道の脇にうずくまるシーンなどでは、しばしドラマである事を忘れてハラハラしてしまうほど。ドラマとドキュメンタリーの境界線にある作品として観ても興味深い。

2008年2月9日より岩波ホールほか全国にて

  • 配給
  • アニープラネット
  • 製作国
  • 中国(2006)
  • ジャンル
  • ドラマ 
  • スタッフ・キャスト
  • 監督:ハスチョロー
    出演:チン・クイ/チャン・ヤオシン/ワン・ホンタオ

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