奇跡の朝

私はあなたの思い出でいたかった。

フランスの静かな街にある朝、ゆっくりと流れ込んでくる人の波。行政の調査で彼らは、生前の姿のまま蘇ってきた蘇生者であることが判明する。その数は約1万3千人にのぼり、市議会は事態の収拾のため、国連のガイドラインに沿って彼らを受け入れる。幼くして息子を亡くしたイシャム夫婦、妻に先立たれた老市長、交通事故に恋人を奪われたラシェル。彼らは、蘇ってきた肉親や恋人と、昔の日常を取り戻そうとする。しかし、常人より低い体温や表現力の低下…次第に露呈し始める蘇生者の実態。自分たちにとって受け入れ難い存在になりゆく蘇生者との生活は、近親者たちに耐え難い苦悩を生じさせていく…。

解説

第61回ヴェネチア国際映画祭を席巻した話題作『奇跡の朝』が、いよいよ日本公開を迎える。“死者の蘇生”は、これまで甘美で儚い非現実的な現象として描かれてきた。しかし本作では、この世を去ったものが何事もなかったかのように、家族や恋人の日常に戻ってくる。そこから思うように蘇生者を愛せない、近親者たちの苦悩と葛藤が生じる。本作は、死者と現世に生きる者の“分かち合えない時間の悲しみ”と“愛する者への喪失感”をストイックに描いている。この誰もが避けられないテーマに対し、我々は自分自身と愛する者の生と死を重ね、今まで見落としていた“いのちの尊さ”と“この世に生きるという奇跡”に改めて気付かされるであろう。(作品資料より)

2006年9月23日よりユーロスペースにて

  • 配給
  • バップ、ロングライド
  • 製作国
  • フランス(2004)
  • ジャンル
  • ドラマ 
  • スタッフ・キャスト
  • 監督:ロバン・カンピヨ
    出演:ジェラルディン・ぺラス/ジョナサン・ザッカイ/フレデリック・ピエロ

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