バットマン ビギンズ

闇のヒーロー誕生の宿命を描く“ドラマティックな”バットマン

ゴッサム・シティの大富豪の御曹司として、幸せな少年時代をおくっていたブルース・ウェインの人生は、目の前で両親が殺されて以来、一変した。悲劇の発端を招いてしまった罪悪感、抑えがたい犯人への復讐心、父から受け継いだ善行への使命。さまざまな葛藤を抱え、ブルースは世界を放浪する旅に出る。ヒマラヤの奥地で“影の同盟”を名乗るデュカードという人物に出会ったブルースは、彼に師事して心身を鍛錬。数年ぶりにゴッサムに戻ると、自らのすべてを賭け、悪と闘うことを決意する。闇の番人、バットマン誕生の瞬間だった...。

解説

バットマンの誕生を描くシリーズ第5作。前4作とは別物と思ってもいい。ダークなビジュアルで独自のファンタジーを創造したバートン版、陽性なキャラクターの魅力を強めたシューマカー版。それらとは対照的に、今作は人間ブルース・ウェインのヒロイズムの葛藤を、ファンタジーではなく真実味のあるドラマとして描いている。そこには、他のヒーロー映画への対抗意識的なものも覗くが、主人公に特殊な能力がなく、善悪の定義も複雑なバットマンは、正統派のヒーロー劇に仕立てるのが難しいのかもしれない。そこでクリストファー・ノーラン監督は、そうそうたる俳優陣を起用することで、壮大なドラマに説得力を持たせている。その狙い通り、ブルースと執事アルフレッドの関係などには、ファンならずともグっとくるだろう。とはいうものの、結局はバットモービルの活躍やエピローグの挿話がうれしかったりするのは、キャラクター映画の宿命だろうか。

2005年6月18日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にて

  • 配給
  • ワーナー・ブラザース映画
  • 製作国
  • アメリカ(2005)
  • ジャンル
  • アクション SF/ファンタジー
  • スタッフ・キャスト
  • 監督:クリストファー・ノーラン
    出演:クリスチャン・ベール/リーアム・ニーソン/モーガン・フリーマン/ゲイリー・オールドマン/渡辺謙

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