ボクサー

寺山修司版“あしたのジョー”

熱気と興奮が渦巻くボクシングスタジアムに、今日も隼の姿があった。よれよれのレインコートに身を包んだ隼こそ、元東洋チャンピオンである。しかし、今はもう彼に気づく者は誰もいない。隼が天馬と出逢ったのは弟の死が原因であった。隼のたった一人の弟淑はビル解体の工事現場で事故死した。機械の故障による不慮の事故だったが、そのクレーンを運転していたのが天馬である。不幸にも同じ工事現場で働く仲間の事故、しかも同じ職場の女性みずえと淑は結婚を間近かにひかえていた。そして天馬もみずえに恋心をいだいていたことから「わざとやったんだ」という心ない噂が、失意の隼の耳に伝わってきた…。

解説

ボクシングへの執念を断ち切れぬ中年の元ボクサーと、彼に捨われたボクサー志望の若者の二人を軸に裏町の仲間たちの人情と哀歓を織りまぜて、ボクシングに全てを賭ける男の姿を描く。またWBA世界Jフライ級チャンピオン具志堅用高、他歴代世界チャンピオンらが特別出演する。脚本は岸田理生と「泥だらけの純情(1977)」の石森史郎と「田園に死す」の寺山修司、監督も同作の寺山修司、撮影も同作の鈴木達夫がそれぞれ担当。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)

  • 配給
  • -
  • 製作国
  • 日本(1977)
  • ジャンル
  • ドラマ 
  • スタッフ・キャスト
  • 監督:寺山修司
    出演:菅原文太/清水健太郎/春川ますみ/地引かずさ/伊佐山ひろ子/新高恵子/名和宏/大泉滉/サルバドール・タリ/パンチョ目黒