サラーム・シネマ

新作のオーディションに集まった映画好きのイランの人々。『カンダハール』で話題を呼んだマフバルバフ監督の未公開作、ついに登場!

通りに並ぶ人、人…。イランでもっとも有名な監督マフバルバフの新作のため、オーディションに押しかけた数千人の人たちだ。スタッフが募集要項のチラシを配ろうとすると、会場はたちまち大混乱になる。その中から選ばれた人たちのカメラ・オーディションが始まった。監督から素人の映画出演志望者たちに難題や質問が、次々に容赦なくぶつけられる。映画のためのオーディションが、いつしかオーディション自体が映画になっていった。

解説

この映画は冒頭の大群衆シーンを除けば、ラストまでひたすら会場でのオーディション・シーンが続く。そして出演者は、監督や撮影スタッフ以外は実際に出演を志望してきた一般の素人たち。「そんな映画が面白いの?」という声が聞こえそうだが、これが実にウソのように面白いのだ。この映画はドキュメンタリーかと言われれば、そうとも言えない。なぜならマフマルバフ監督が、カメラに向かった志望者たちをその場で「いじり」、より映画的にしていくからだ。と言っても相手は職業俳優ではないから、監督の思い通りに運ばない。その「ねじれ」加減が演技ではない分スリリングで、ハリウッド映画を見慣れた目には、実に新鮮に映る。

2002年11月9日よりシアター・イメージフォーラムにて

  • 配給
  • オフィスサンマルサン
  • 製作国
  • イラン=フランス(1995)
  • ジャンル
  • ドキュメンタリー 
  • スタッフ・キャスト
  • 監督・脚本・編集:モフセン・マフマルバフ
    出演:俳優志望者たち