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わが教え子、ヒトラー

1944年12月25日。ナチス・ドイツは連合軍との戦いに相次いで敗れ、完全な劣勢に立っていた。ナチスの宣伝大臣ゲッベルス(シルヴェスター・グロート)はそんな国家存亡の危機に、来る1945年1月1日、100万人の市民を前にしたヒトラー総統(ヘルゲ・シュナイダー)の演説の場をベルリンに設け、それをカメラで撮影、ドイツ中で上映しようと思いつく。建築家でもある軍需大臣シュペーア(シュテファン・クルト)が巨大なオープンセットを造り、パレードを盛り上げる手はずであったが、実はその頃ヒトラーは心身を病んで自信を喪失していたのだった。ヒトラーを5日で再生させる教師としてゲッベルスは、アドルフ・グリュンバウム(ウルリッヒ・ミューエ)を指名。彼は世界的なユダヤ人俳優で、かつてヒトラーに発声法を指導した実績があったのだ。膨大な事務手続きを経て、グリュンバウムは収容所からベルリンの総統官邸へと移送される。彼は自らのその皮肉な状況に戸惑いを見せながらも、収容所に残された妻エルザ(アドリアーナ・アルタラス)と4人の子供と共に暮らせることを条件に任務を引き受ける。グリュンバウムの指導の効果でヒトラーに回復の兆しが見え始めた頃、グリュンバウムは収容所にいる同胞たち全員の解放をゲッベルスに要求する。激怒したゲッベルスはグリュンバウムを収容所に送り返してしまうが、ヒトラーは教師の交代を拒否、ゲッベルスは再びグリュンバウムを呼び戻すのだった。こうしてヒトラーは、最盛期を彷彿とさせる威光を取り戻すことに成功。ところが演説の前日、メイク担当の女性が誤ってヒトラーの髭を半分剃り落としてしまう。ヒトラーは激しく動揺、失語症に陥る。急遽、グリュンバウムがステージの下に身を隠して原稿を読み上げ、ヒトラーが口パクで聴衆にアピールするという段取りとなった。しかし演説当日、グリュンバウムはヒトラーさえも想像しない驚くべき行動に出るのだった……。

解説

第二次大戦末期、闘志を喪失したヒトラーと、彼にスピーチを教えるユダヤ人教師の姿を描くドラマ。監督は「ショコラーデ」のダニー・レヴィ。出演は「善き人のためのソナタ」のウルリッヒ・ミューエ、ミュージシャンや小説家としても活躍するヘルゲ・シュナイダー、「スターリングラード」のシルヴェスター・グロートなど。

2008年9月6日より

  • 配給
  • アルバトロス・フィルム
  • 製作国
  • ドイツ(2008)
  • ジャンル
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  • スタッフ・キャスト