新二等兵物語 吹けよ神風の巻

昭和二十年七月、広島。車輪部隊菊村隊に転属した一等兵古巻源三はそこで聾唖者の竹田二等兵と親しくなった。その上親友の一等兵柳川とも再会した。古巻が二等兵にまじって毎日自動車の練習をしていると、連隊本部からトーチカ建設の命令が下りた。竹田の案内で農家の蜂蜜をなめに行った古巻は、蜂にさされた竹田が奇声を発したので驚いた。竹田は兵役逃れに口が不自由な様に装おっていたのである。戦局は悪化、だが隊長の菊村大尉ら上官は神国日本の勝利を信じていた。菊村は料亭松屋の女将松子を妾にし、軍の隠匿食糧を運んでいた。或る日古巻と竹田は松屋で松子の妹啓子に会った。美しく、しかも松子とは意を異にする啓子に古巻は一目惚れした。師団本部から命令が下り、菊村隊は下関駐屯部隊に武器弾薬、食糧を輸送することになった。炊事係の柳川は子供が学童疎開で広島に来るので留まることになった。米軍機の機銃掃射のもと、四苦八苦して下関に到着してみると目指す友軍はすでに九州に発ち、呆然とした菊村隊は広島に引返す途中原爆を見た。広島の町では柳川も含め多数の被災者が苦しんでいた。古巻は看護婦姿の啓子に再会した。被災者の食糧不足を聞いた古巻は竹田と共に食糧を満載した軍用トラックに近づいたが発見され隊長から激しいビンタを喰った。古巻は陸軍大臣に実情を訴えようとしたが、これも仲間の密告で隊長に知れまたまたビンタを喰った。八月十五日、戦争は終った。軍資金の横領を企んだ菊村隊長らは食糧を満載したトラックで出発した。古巻先頭に二等兵たちはトラックを追って高原へ向った。機関銃の威嚇射撃で菊村らを捕えた一行は憲兵隊に向った。古巻と竹田は二度と身につけるまいと軍隊の装具をぬぎ捨てた。

解説

二等兵物語の第八話で、今回は新二等兵物語と銘うち、新たに三木のり平が加わる。「伝七捕物帖 幽霊飛脚」の安田重夫の脚本を、「とゞけ母の叫び」のコンビ福田晴一が監督し、太田喜晴が撮影した。

1959年10月9日より

  • 配給
  • 松竹
  • 製作国
  • 日本(1959)
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