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巨星ジーグフェルド

フローレンツ・ジーグフェルドはシカゴの一音楽教師の域だったが、不覇独立の彼はサンドウと称する「力持ち」を種に興行者としてのスタートをきった。サンドウで一儲けした彼は欧州へ渡った。その船中で彼は昔からの商売敵でしかも無二の親友のビリングスに会った。ジーグフェルドは儲けた金の全部をモナコの賭博で失ってロンドンに滞在中のビリングスの許へ駆けつけ借金を申し込んだ。ビリングスは帰米の旅費だけを与えて追い返そうとしたが却ってビリングス自身が渡欧の目的のフランス女優アンナ・ヘルドをジーグフェルドのために横取りされる結果となった。ジーグフェルドはアンナと契約を結び帰米の後、たちまち彼女を人気女優に仕立ててしまった。2人は結婚して幸福だった。しかしその幸福はジーグフェルドの一生を満足させるにには足りなかった。彼はアメリカ仲の美女を選って舞台に立たす野心を起こし、その興行を称して「ジーグフェルド・フォリーズ」と呼んだ。これがまた当たってニューヨーク名物の一つに数えられた。彼はウィル・ロジャース、エディー・カンター、W・C・フィールズ等々の天才を見出して舞台に紹介した。彼には一目で女の天才を見抜く才能があった。そうした女を彼は必ず自分の傘下に招きスターに仕上げずにはおかなかった。彼に見出された女のなかにサリイ・マチース、ファニイ・ブライス、オウドレー・デーン等の名女優があった。ただオウドレーだけは飲酒癖が災いしてスターになれず、しかも彼女が原因でジーグフェルドはついに最愛の妻のアンナと離婚するような結果を招いた。孤独と失恋の彼の心を慰めるべく登場したのはビリイ・バークだった。ジーグフェルドは一目で彼女に恋し、スタートして彼女を舞台に上がらすと同時に2度目の妻として彼女を迎え、可愛い子までなして幸福の幾年かが続いた。しかし彼にもついに落ち目がきた。興行は引き続いて不入りに陥り世人はジーグフェルドを冷眼視するにいたった。ある日彼はブロードウェイの理髪店で4人の見知らぬ男が彼の噂をしているのを耳にし、あまりの悪評に腹を立てて、俺はブロードウェイで必ず一時に4つの当たり狂言を出してみせると誓った。腹立ちまぎれから切った彼の啖呵だったが妻ビリイの鼓舞鞭撻からついに実現して彼は4人の男と約束したとおりブロードウェイにおいて「リオ・リタ」「フービー」「三銃士」「ショウボート」の4つの当たり狂言を上演した。これがジーグフェルドの生涯のクライマックスだった。彼は儲けた金で相場に手を出し、1929年の株式大暴落のため破産してしまった。それまでも度々破産した彼だったが、この一撃はあまりにも大きかった。彼は親友のビリングスと最愛の妻ビリイに慰められながら「これまで舞台の上に顕現された最も美しいものの記録」を人々の頭に残して、その波瀾多い一生を終わった。

解説

米国レビュー界の第1人者であった故フローレンツ・ジーグフェルドの生涯を映画化したもので「第三階級」「羅馬太平記」のウィリアム・アンソニー・マクガイアが脚本を書き下ろし、「ある夜の特ダネ」「ダンシング・レディ」のロバート・Z・レナードが監督にあたり、「小都会の女」「男子索制」のオリヴァー・T・マーシュが撮影したもの。なお、ジョージ・フォルシー、カール・フロイント、レイ・ジューン、メリット・B・ガースタッドの4名がレビュー場面を分担撮影した。音楽は編曲フランク・スキナー、指揮アーサー・ランジである。主演は「米国の機密室」「無軌道行進曲」のウィリアム・パウエル、「妻と女秘書」「諾?否?」のマーナ・ロイ、オーストリアから招かれたルイゼ・ライナーで「お人好しの仙女」のフランク・モーガンを始め、「歓楽の女王」のヴァージニア・ブルース、「ローズ・マリイ(1936)」のレジナルド・オーウェン、「真珠の首飾」のアーネスト・コサート、「無軌道行進曲」のナット・ペンドルトン等が助演するほか、ファニイ・ブライス、レイ・ボルガー、ハリエット・ホクター等の芸人が特別出演している。なお按舞はシーマー・フェリックスが担当。

  • 配給
  • MGM支社
  • 製作国
  • アメリカ(1936)
  • ジャンル
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  • スタッフ・キャスト