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虚無僧系図(1955)

享保の頃。江戸城大奥に仕えるお寿々は兄関根嘯々の命で音羽と共に「虚無僧御諚目」を盗み、鞠の中へ巻き込んだ。持ち出す術に困りお寿々は将軍吉宗の寵臣三輪又之丞の許へ嫁ぎ、嫁入道具の中へ鞠を忍ばせた。杯が交される時お寿々の許婚旗屋小五郎が現れ、二人は隅田川へ飛び込み逃れたが音羽は又之丞の手にかかって了った。小五郎は母鴫野と共に嘯々の計いで甲州乙黒の大法寺へ逃れ、松平伊豆守は「御諚目」の探索を大目付多門伝四郎に命じた。「御諚目」は特権を持つ普化寺設立の御墨付で、幕府の政策が断圧に変ったのを小菊派総師嘯々はこの「御諚目」によって幕府の失政を正そうとしていた。多門は「御諚目」が鞠の中にある事を見抜いた。又之丞は邸の庭に鞠をみつけたが、無数の虚無僧に囲まれお藤の家に鞠を投げ込んで逃れた。お藤はそれが恋しい嘯々の求める鞠と気がつかず、何時か鞠はお寿々の手に入った。旅へ出たお藤は美しい若侍−−男装のお寿々に危機を救われたが隙をみて鞠を奮って逃れた。幾度かの危険の後、鞠はお藤から嘯々へ渡された。虚無僧等は月夜ケ原に結集し全国へ檄をとばしたが、吉宗が関所に虚無僧通行禁止の指令を出した為に孤立して了った。嘯々は小五郎とお寿々の婚姻の式を挙げると「御諚目」を焼き、一身を犠牲にして部下の安泰を計るべく全山の虚無僧の尺八に送られて山を下った。

解説

吉川英治の原作を「月を斬る影法師」の八尋不二が脚色し「阿修羅四天王」の河野寿一が監督に、「闇太郎変化」の松井鴻が撮影に当る。出演者は「阿修羅四天王」の市川右太衛門、東宮秀樹、吉井待子、「月を斬る影法師」の長谷川裕見子、「男一匹」の花柳小菊、「あばれ纏千両肌」の月形竜之介のほかに三条雅也、薄田研二、原健策、徳大寺伸など。

1955年6月28日より

  • 配給
  • 東映
  • 製作国
  • 日本(1955)
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