決斗の谷(1960)

梶信吾と相棒の吉松は定期便トラックの運転手である。ある夜、便乗させてやった女が信吾に一万円札をくれた。信吾は恋人杏子と二人でこの金を使って買物をした。サングラスの女、亜矢子がその後をそっとつけていた。亜矢子や日高など贋造紙幣団一味が、ニセ札の効果を試すため信吾を使ったのである。だがこの札は、信用金庫の職員に見被られた。より精巧な札を作るために、日高一味は杏子の父徳三を脅迫して味方につけた。彼は前科をもつ印刷職人である。その頃、信吾の勤める河北運輸の社長河北鉄次は、日高一味の作るニセ札を手に入れようと狙っていた。それを知った日高はスパイ松井の手で河北と信吾を乗せたトラックを崖に激突させた。この事故で吉松が傷ついた。吉松の手術料十万円を手に入れるために、信吾は誘われて日高の一味に加わった。一味の根城キャバレー“ボンネット”で、信吾は一万円札をくれた女、亜矢子に会った。信吾の兄で元ヤクザの英介は、杏子から弟と徳三の危難を知らされ、昔の恋人亜矢子に二人を救ってくれるよう頼んだ。彼はかつて日高と共に亜矢子をめぐって争った仲だ。河北一味の攻撃をしりぞけた日高一味は、ニセ札と麻薬を取引するため信吾の運転するトラックで剣ケ岳に向った。亜矢子のしらせでこれを知った英介も後を追った。警官に追いつめられた日高一味と取引相手の陳は、信吾の案内で剣ケ岳に登りはじめた。互にザイルで身体を結んだ一味の先頭で、信吾はわざと道を違えてやったのだと笑った。英介も後からやってきた。一味の拳銃が二人を狙った時、亜矢子がニセ札の詰った箱を谷底にけおとした。欲にくらんだ一味はそれを追って姿を消した。夕陽を浴びて剣ケ岳に立ち、信吾と英介は再出発を誓った。

解説

田代淳二・高久進の脚本を、「殴りつける十代」の鈴木敏郎が監督したアクションもの。撮影は内田安夫が担当した。

1960年6月14日より

  • 配給
  • 第二東映
  • 製作国
  • 日本(1960)
  • ジャンル
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  • スタッフ・キャスト