若親分兇状旅

南条武が軍港に近いその町に来たのは、海軍以来の親友高木少佐の自決の謎を解くためだった。この事件の背景は複雑だった。武は土建屋小山組の女親分千代子や、運送業者で、かつて武の部下だった金杉らが事件に関係あると睨んだ。そして高木が下宿していた家の主人の姪早苗や、飲み屋「月ケ瀬」の亭主から高木の自決前後の言動を聞いた。しかし早苗は、二度と武に会いたくないと言って去った。早苗の兄はかつての武の部下で、猛訓練中、急病で死に、母もその悲しみのために後を追ったというのだ。武はあえて弁解しなかった。間もなく、武は千代子の背後に、町のボス土屋子爵がいることを知った。彼女は亡父の義理で土屋に縛られていた。また、金杉が東西汽船の社長丸尾とつながっていることが分って、事件の全貌が明らかになった。丸尾らは高木の紹介で買った汽船で武器密輸をやり、それに利用されたと知った高木は、自決したのだった。金杉は事件の全貌を知った武に、町を去るよう脅した。その夜、料理屋「三楽亭」に集った土屋、丸尾、金杉、それに千代子たちは、祭の宵宮を利用して密輸の船を出す手はずを整えたが、千代子は、亡父の義理だけで悪事の片捧を担ぐ非をさとした武に、それを知らせた。武はそれを海軍の親友井川少佐に連絡し、それを邪魔しようとする金杉を斬った。金杉は死際に、満蒙の軍閥を戦わせて両方に武器を売りつけていた首謀者は、政界の黒幕俵藤だと言い残した。それを聞いた武は、その足で土屋邸へ乗り込み、死の商人の元凶俵藤と土屋を斬った。そして、海軍を傷つけないためあくまで事件をやくざの殺し合いにとどめ、高木の死を謎に秘したまま、武は自首して行った。その武のきびしい姿に、千代子と早苗は声をのんで見送るのだった。

解説

「眠狂四郎無頼控 魔性の肌」の高岩肇がシナリオを執筆し、「ある殺し屋」の森一生が監督した“若親分”シリーズ第六作目。撮影は「陸軍中野学校 密命」の今井ひろし。

1967年8月12日より

  • 配給
  • 大映
  • 製作国
  • 日本(1967)
  • ジャンル
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  • スタッフ・キャスト