眠狂四郎無頼控 魔性の肌

混血の宿命を呪う狂四郎は暫くの間、矢場の女おえんと暮していたが、ある日、闕所物奉行朝比名修理亮のたっての願いで、その娘ちさの貞操を代償に、将軍からある公卿に贈る黄金のマリア像を京都まで護送する仕事を引き受けた。その黄金像は、かつてポルトガルから天草四郎に贈られたもので、島原の乱の残党黒指党が狙っているということだった。その夜、狂四郎は早速黒指党に襲われ、混血の首領右近の手を危うく逃がれた。翌日、修理亮の妻園枝が自害し、自分あての遺書でそのわけを知った狂四郎は、それを一人胸に収め、ちさと共に京都に向った。途中、黒指党がスキを見ては襲ってきたが、狂四郎の無想正宗に倒されていった。だが、狂四郎を狙うのは侍ばかりではなく、哀れみを誘って近づく武家女、岩風呂で狂四郎に色仕掛けで迫る野性の女、いずれも黒指党の息のかかった者だった。その度に虎口を脱して京都に着いた狂四郎をおえんが待っていた。後を追ってきたのだ。しかし、狂四郎はおえんもまた、黒指党の者だと知った。狂四郎に惚れているおえんは手を下すことができず、そのため右近の悽惨なリンチにあって死んだ。一方、右近と修理亮が狂四郎とちさを待ち受けていた。修理亮は突然ちさを斬り、黄金像を奪った。唖然とした狂四郎はこの修理亮が本物の双児の弟である偽物と知っていたが、偽物の実の娘がちさだったのだ。修理亮と入れ代った弟に犯され自害した園枝は、娘時代にもこの弟に犯され修理亮の承諾を得てちさを生んだのだった。狂四郎は茫然としているこの男を斬った。そして、右近も決闘のすえ、円月殺法に敗れ去った。しかし、狂四郎は、ちさも右近も、それぞれ自分と同じような宿命をもって死んでいったことを、暗たんたる気持ちで思うのだった。

解説

柴田錬三郎の原作を、「にせ刑事」の高岩肇が脚色し、「新書・忍びの者」の池広一夫が監督した“眠狂四郎”シリーズ第九作目。撮影は「東京博徒」の竹村康和。

1967年7月15日より

  • 配給
  • 大映
  • 製作国
  • 日本(1967)
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