東京博徒

昭和初期。綾吉は浅草の香具師だが気っぷのいい男で、誰からも好かれていた。仲間の矢吹が、ノミ屋をやる花笠組の高木に、払戻金を断わられたあげくに重傷を負って帰ってきた時、単身花笠組に乗り込んでカタをつけてきたのは綾吉だった。綾吉には大幹部の志村も一目おかざるを得なかった。しかし、高木は黙っていず、綾吉は追われて逃げる途中、貸衣裳屋の志ま木に隠れ、そこの島子と知り合った。その時から二人は好き合う仲になったのである。主人の安次郎は島子の叔父で、花笠組の経営するレビュー劇場カジノ座が得意先なのだが、志村が島子を欲しいと言ってきたため、困った立場になった。一方、綾吉も、島子と一緒になりたいと申し入れたが、安次郎にきっぱり断られた。そんな時に、匕首を持った高木に襲われた綾吉は、自分の身を心配する島子のたっての願いで浅草を離れなければならなかった。ある日、博奕の借金のカタに店を志村にとられた安次郎は、絶望のあまり店に放火して逮捕され、島子は志村の前から身を隠した。放火事件の数カ月後、古新聞で知った綾吉は、急いで浅草に戻ってきたが、ちょうど出所した安次郎の自動車への飛び込み自殺の現場に遭遇し、志村へ復讐する決心を固めた。そして、美容院にいる島子を探しあてたのだが、綾吉を尾行していた志村の子分に島子の居所を知られてしまった。翌日、綾吉は、島子をだまして人質にした志村たちと言問の石鹸工場で相対した。やがて、激しい格闘となったのだが、しかし志村は、重傷を負いながらも闘志を失わない綾吉と、その綾吉を愛しぬいている島子を見て、引きさがった。後に残った綾吉と島子はようやく一緒に暮らせるという喜びで、しっかりと抱き合うのだった。

解説

「夜の罠」の舟橋和郎がシナリオを執筆し、「座頭市鉄火旅」の安田公義が監督した風俗もの。撮影は「酔いどれ波止場」の竹村藤和。

1967年2月25日より

  • 配給
  • 大映
  • 製作国
  • 日本(1967)
  • ジャンル
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  • スタッフ・キャスト