日没前に愛して

十子は銀座の美容コンサルタントであった。彼女は助手の木島に想いを寄せていたが、木島は冷たかった。バー「エキサイト」のマダム浦子はパトロンの南海製薬重役の甲山の目を盗んでは、年下の男を可愛がっていた。律子は甲山の秘書だが、かつては彼の女であった。ある夜甲山は露地でホステスのサイ子とキスをしていると、突然三人の男に襲われ政治家に献金した名簿の入った鞄を奪われてしまった。警察に届けることも出来ず浦子と十子に協力を求めた。十子は写真スタジオの佐賀と助手に捜査と依頼したが、鞄を奪った犯人が彼らであり、この仕事を企らんだ張本人が木島であることなど、十子は知る由もなかった。十子はある時、木島に恋を打ちあけたが、彼は今は女どころではなかった。ついに佐賀たちはある夜、サングラスの女が貸ロッカーから鞄をとり出すのを見つけ、後を追った佐賀は消されてしまった。甲山の鞄と礼金の五百方円の取り引きは浦子のマンションで行なわれ、取り引きは成立した。十子は浦子から木島が真犯人であること。さらに礼金を独り占めにするために佐賀を殺害したことをきかされたが、とても信じられなかった。翌朝銀座のヌシ、さだが飛びこんで来て、甲山が公金横領で逮捕され、「エキサイト」も競売されると言うのだ。浦子、律子、十子の凍ったような表情−−。彼女らは男の夜のセリフに翻弄され、利用される銀座の女の姿だった。数時間後、銀座五丁目の立派な店が十子のものになったと刑事にきかされた。権利を買っていた木島が殺人犯の自分には無用のものだからと、十子へ贈ったものだった。権利譲渡書をみつめる十子の目から涙が出てきた。

解説

「顔を貸せ」の小林久三と「その場所に女ありて」の升田商二の共同シナリオを、「火の太鼓」の長谷和夫が監督したエロティック・ミステリー。撮影はコンビの小原治夫。

1967年2月11日より

  • 配給
  • 松竹
  • 製作国
  • 日本(1967)
  • ジャンル
  •  
  • スタッフ・キャスト