佐々木小次郎(1967)

逆境に育った小次郎の夢は唯一つ、剣の道で天下に名を上げることだった。諸国の道場を破り、最後は京の吉岡流に挑戦しようとして、いま故郷をあとに旅に出た。その後を恋人兎禰が追った。めざした吉岡道場に着いてみると、すでに宮本武蔵に敗れて没落していた。失意の小次郎は大阪に出、曽呂利伴内の邸に足を止めることになった。時は家康が着々と天下統一の事業をすすめていた。ある夜ふとしたことから一派の反徳川の連判状が小次郎に見られたと思い、曽呂利は小次郎暗殺の機をうかがった。秀頼の快気祝いが大阪城で開かれた時、小次郎は同門の東馬に再会し、恋人兎禰が兄兵介と来阪していることを知った。その夜彼は曽呂利の刺客に襲われたが、盗賊島兵衛に助けられ、堺の商人南屋十兵衛のもとに身を寄せたが、ここで琉球の美しい王女奈美を知り、夢のような日日を送るうち、再び小次郎の胸には剣への執念が燃え上った。ついに豊家再興を志す曽呂利と、今は徳川の隠密になっている東馬との間に千利休法要をいとなむ南宗寺で、両者の激突が火をふいた。抗争の渦に巻き込まれた小次郎は、十兵衛を必死で救い出した。その後奈美も琉球に帰国しなければならなくなり、小次郎の心は再び荒んだ。そんな彼を今度は阿国歌舞伎のまんが優しく慰めるのであった。まんと共に旅に出た小次郎はついに無敵の秘剣“つばめ返し”をあみ出し、図らずも山中で穴吹天魔と決闘する武蔵の剣を見、武蔵こそ宿命の敵と小次郎の胸はいやが上にも高鳴った。そして小次郎は、栄誉を、そして運命を、すべてを賭けて慶長十七年、舟島に剣豪武蔵を迎えた。

解説

村上元三の原作を、「私は負けない」の白坂依志夫、「日本仁侠伝 血祭り喧嘩状」の松浦健郎と「暴れ豪右衛門」の稲垣浩が共同で脚色し、稲垣浩が監督した時代劇。撮影は「国際秘密警察 絶体絶命」の斎藤孝雄。東宝創立35周年記念映画。

1967年4月1日より

  • 配給
  • 東宝
  • 製作国
  • 日本(1967)
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