任侠木曽鴉

一年前、赤木屋の番頭清吉と自称和田屋喜兵衛の仕組んだ罠にはまり、窃盗の濡衣を着せられて牢に入っていた松戸の新太は出所すると、ただちに赤木屋に向った。一年前の恨みをはらしたかったのだ。しかし訪ねた赤木屋は没落一歩手前にあり、一人生残った娘お京は、借金の抵当に我が身を女ぜげんの関のお六に売り、一年前の不祥事のお詑びにと新太に三十両を手渡した。秘かに慕っていた京子の優しい言葉にいたたまれなくたった新太は和田屋喜兵衛を求めて再びさすらいの旅に出た。そんな新太の後を追うようにお京とお六が後につづき、さらに、途中ふとしたことから知り合った目明しの桶川の宗助、玉村の伊三郎らも道連れになった。関所近くにさしかかった新太は、浪人を傭っている本山の久五郎の賭場で百両を稼いだ。ところが賽川の宿場にさしかかった新太は、奈良井宿のやくざ三造一味に襲われた。奈良井宿は森林奉行中塚修理太夫と組んだ山人足元締小松屋鉄五郎が仕切っていたが、あまりに苛酷な鉄五郎の仕うちに人足たちは次々と脱走を企てるありさまだった。新太はゆきずりに助けた人足から、赤木屋事件の宿役人が中塚だったことを知った。これに疑問を感じた新太が、そのころの中塚の行動を調べていくうち、そのころ恋仲だった新太とお京の仲をさくためにお京に横恋慕する鉄五郎が、中塚と組んで新太をおとしいれたことがわかった。こんな新太の動勢を察した中塚と鉄五郎は、新太をお尋ね者の板割の浅太郎とふれ歩き再び新太を罪人に仕たてあげた。これを知った宗助と名をいつわった忠治一家の日光の円蔵と、これも伊三郎と名を隠した国定忠治の助太刀で新太は見事に中塚と鉄五郎を打ちとることができた。

解説

「バラケツ勝負」の比佐芳武がシナリオを執筆、「大殺陣」の工藤栄一が監督した股旅もの。撮影は「股旅 三人やくざ」の古谷伸。

1965年8月1日より

  • 配給
  • 東映
  • 製作国
  • 日本(1965)
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