柳生武芸帳 剣豪乱れ雲

三代将軍家光の治世。京の朝廷で俊秀の名も高い青年公卿飛鳥井時光は、幕府創設期の三十三年前、反徳川の公卿らが行方不明になった事実を知るや、家康が指令したに違いないこの暗殺事件を明るみに出し、幕府の弱味を押えようと考えた。そしてこの暗殺者−−柳生一門の四人の剣客の名は“柳生武芸帳”なるものに記してありそれはその四人・柳生石舟斎、柳生新次郎、佐々木左内ともう一人“寒夜に霜を聞く太刀”を使う謎の剣客のうちの誰かに伝わっているはずであった。時光はこの証拠の武芸帳を、柳生打倒を叫ぶ疋田陰流の使い手山田浮月斎の協力で手に入れようとする。他方、柳生家の危機をさとった独眼の剣豪柳生十兵衛も一門の但馬守、青年剣士兵庫ともに必死の働きを示す。左門の娘登世、一葉浮水の構えの使い手登世が住む伊勢の佐々木家や尾州の柳生家で、柳生一統と山田浮月斎の一味は激突するが、発見された武芸帳は、乱世の最中、急変した飛鳥井時光の手に入る。時光を追う十兵衛は、そこへ現れた浮月斎と対決、“寒夜に霜を聞く太刀”の謎の男と知り驚く一瞬、太刀をはね折られ、時光をとりにがしてしまった。勅使として江戸に着いた時光は、武芸帳を将軍家光につきつけ、幕府の朝廷優遇を確約させた。勅使歓迎の御前試合で、登世、兵庫らも活躍するが、十兵衛対浮月斎の試合は吹上御苑の木立ちの奥で真剣勝負となり、ついに十兵衛の“無刀取り”が、浮月斎の“寒夜に霜を聞く太刀”を破ったのだった。

解説

前作「柳生武芸帳 片目水月の剣」に続く“柳生十兵衛シリーズ”の七本目。五味康祐原作“柳生武芸帳”から「伊賀の影丸」の高田宏治が脚色、「てなもんや三度笠」の内出好吉が監督した剣豪もの。撮影は「八州遊侠伝 男の盃」の三木滋人。

1963年8月7日より

  • 配給
  • 東映
  • 製作国
  • 日本(1963)
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