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八幡鳩九郎

料亭田毎の離れ座敷で、勘定奉行松平主水正が毒殺、同席の芸者小篠も惨殺された。岡っ引き玉屋の新吉は、小篠が臨終に洩らした「むらさき……」という言葉から、紫組に関係ありと上役に進言したが、なぜか心中沙汰として握りつぶされてしまった。納得できぬ新吉は子分の定と紫組の実態を探りにかかるが、敵もさるもの紫組は深川八幡境内で新吉を襲った。危い新吉を救ったのは八幡鳩九郎と名乗る風流浪人である。紫組は紫公方なる謎の人物によって支配され、老中田沼意次に反抗する正義派の老中松平定信一味を次から次へ闇に葬っている暴力団だ。新吉から紫組の内情を聞いた鳩九郎も、事件の謎を追及することになった。そして、殺された小篠の妹芸者吉次から、小篠と松平主水正が協力して、紫組の秘密を探そうとしていたことを聞き出した。その直後、吉次は紫組にさらわれ、鳩九郎に呼び出しがかけられた。深川八幡の黒塀寮で、鳩九郎は海賊の女首領南蛮お竜から短筒を借りて紫組と闘い、紫公方のため危地に陥るが、新吉の機転で難をのがれた。が、新吉の許婚お久も紫組に捕えられ、新吉はお上の意に添わぬとして十手を取り上げられた。ある日、紫組の本拠である屋敷の近くで、鳩九郎は吉次が紫公方に犯されたと叫びながら、大川に身を投げるのを見た。その後、鳩九郎は吉次と同じ目に逢ったお久を救った。新吉が行方不明になったあと、鳩九郎は紫組撲滅を期して屋敷に潜入したが、はからずもお竜を救った。お竜は紫公方を通じて、オランダ銃五百挺と火薬を公儀に売り渡す話をすすめていたのだ。二人は紫組に囲まれたが、手下に化けていた新告が助け出した。捕方を従えた鳩九郎が再び紫組の本拠を急襲、地下道で紫公方の覆面を剥ぎ取ると、ハンセン病のため白布で顔を包んだ屋敷の主だった。鳩九郎は「その布の下にある顔はただれていないだろう。貴様の仕組んだ芝居はこれまでだ」と叫んだ。謎の人物の正体は……。

解説

山手樹一郎原作の同名小説を「ふり袖小姓捕物帖 血文字肌」の池上金男が脚色。「柳生一番勝負 無頼の谷」の松村昌治が監督。撮影もコンビの脇武夫。

1962年2月14日より

  • 配給
  • 東映
  • 製作国
  • 日本(1962)
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