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三兄弟の決闘

熊野組の社長が射殺された。新聞は「城南ホテル設立のもつれか、犯人谷村自首」と報じた。事件を取材中の記者立花圭二郎は権田興業の幹部兵頭に、これ以上深入りするなと取材を妨害された。圭二郎は兄の宗太郎、学生である弟の錬三郎とともに権田社長に恩義を受ける身だった。が、圭二郎は権田興業から目を放さなかった。宗太郎は府中で服役していたが、五年の刑を終え戻ってきた。彼は愛人の朱実を訪ねたが、そこにいたのは朱実の妹晴美、姉は自殺したと聞かされ驚いた。権田組に現われた宗太郎は、社長から圭二郎の事件に対する異常な執着ぶりを聞かされ弟にリンチを加えた。ある夜宗太郎は晴美を訪ねたが、そこには圭二郎がいて親しげに話していた。一方、錬三郎はアルバイトに車の運転を教えていたが、その相手の美也子とは恋仲、彼は美也子を兄に紹介、彼女の母千代の店へ案内した。宗太郎を見た千代は憤然とした。千代にとって宗太郎は亡夫の仇だった。それを知らぬ美也子に彼女は錬三郎との交際を禁じた。そのころ、兵頭は、社長から五年間の苦労の代償として宗太郎に城南ホテルの利権を任せると聞かされ不満だった。というのも熊野組社長を殺し谷村に因果をふくめ自首させるというお膳立ては彼がやったからだ。これをかぎつけた圭二郎は刑務所で谷村と面会、事件の真相を知ろうとしたが途中、弁護士浜崎と何事かを策す兵頭の車とすれ違った。危険を冒そうとする圭二郎に、晴美は今の仕事を止めてくれるよう頼んだ。権田興業の創立十周年祝賀がもよおされた。宴席で美也子との間をきかれたのは、兄貴のせいだと宗太郎を責める錬三郎を見た兵頭は、錬三郎を招き心配事があったら相談にこいと囁いた。ところがその日、権田社長が刑事に連行された。驚愕する一同の中で意味深げな笑いをもらすのは兵頭と浜崎の二人。社長は起訴され谷村は自供した。一切が兵頭と浜崎の組乗っとり策から出ていた。兵頭は宗太郎が保管する社長の実印を手に入れようと錬三郎をそそのかし奪わせようとした。宗太郎と乱闘する錬三郎、しかし不遇の乾分定吉がもらした「朱実は兵頭が殺した」という言葉に一切が分った。が、兵頭は錬三郎と美也子を檻禁、宗太郎に実印と二人と引きかえに渡せと迫った。引きかえの場所は、ハネたあとの映画館の中。拳銃を擬して迫る兵頭。しかし宗太郎は奇策をもって彼を補え、警察に渡した。三人の兄弟は再び結びつけられた。宗太郎も足を洗うことになった。

解説

須崎勝弥と鈴村耕の脚本を「誰よりも君を愛す」の田中重雄が監督したアクションもの。撮影も「誰よりも君を愛す」の高橋通夫。

1960年12月27日より

  • 配給
  • 大映
  • 製作国
  • 日本(1960)
  • ジャンル
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  • スタッフ・キャスト