男はつらいよ 幸福の青い鳥

柴又、とらやでは不景気な話題とともに、1年も音沙汰のない寅が噂にのぼっていた。その頃、寅はバイ仲間のポンシュウと山口県萩をあとにして、九州へと向かっていた。飯塚の町で、寅はひいきにしていた一座の座長の訃報の家には旅館の女中をしている娘、美保がいた。寅の脳裏に可愛い声で歌っていた美保の姿が浮かぶ。「幸福の青い鳥が欲しい」という美保に、「東京に出て来たら葛飾柴又帝釈天参道のとらやを訪ねな」と告げ、寅は汽車に乗った。とらやに、近々戻りますと寅から葉書が届いた頃、東京下町の食堂で、疲れた表情の美保が公衆電話の受話器を置きぼんやりしていた。東京に出てとらやに電話したものの、寅の不在に気落ちして熱を出した美保を、看板屋で働いている倉田健吾という青年がやさしく介抱した。元気になった美保は、とらやを訪ねて寅と再会。寅の口利きでラーメン屋に就職することになった。寅は今度は美保に花婿を見つけてやりたいと、とらやの面々に語る。だが、一同が思うには美保に惚れてるらしい。美保は展覧会に落選してがっかりしている健吾を訪ねた。ヤケをおこした彼は美保を抱こうとするが、彼女は振りきって外に飛び出した。健吾は美保を探しに柴又を訪れ、寅の手引きで美保と会う。そして、先日のことを謝り出て行った。健吾を追う美保をぼんやり見送る寅。新しい年が明け、美保は健吾と婚約した。その頃、山間の温泉場で商売に励む寅の姿があった。

解説

ひいきにしていた一座の死んだ座長の娘に恋する寅次郎の姿を描く「男はつらいよ」シリーズの第37作。脚本は監督も担当している「キネマの天地」の山田洋次と同作の朝間義隆の共同執筆。撮影も同作の高羽哲夫が担当。

1986年12月20日より

  • 配給
  • 松竹
  • 製作国
  • 日本(1986)
  • ジャンル
  •  
  • スタッフ・キャスト