恋する女たち(1986)

吉岡多佳子は金沢第一高校の2年生。白山の温泉町から出てきて、大学4年生の姉、比呂子と下宿生活をしている。彼女はクラスメイトの緑子の3度目の葬儀に、同じくクラスメイトの汀子と共に出かけた。緑子はクラス一の美少女だが、ショックを受けると葬儀をあげるのが趣味だった。しかし、今回の失恋のための葬儀は、今までのとは違っていた。その帰り、汀子からも好きな人がいると聞かされた多佳子はショックを受ける。親友二人の恋愛話に動転した彼女は、大胆なセクシャルシーンが売り物の映画に発作的に飛び込んだ。劇場を出たところで、クラスメイトの野球部員、沓掛勝が声をかけてきた。勝は多佳子の気になる相手なのである。最近、多佳子は誰かの視線をいつも感じていたが、それは比呂子が家庭教師をしていた一年生の神崎基志と判明した。もう一人、視ていた少女がいた。美術部で絵ばかり描いていたために留年した大江絹子である。絹子は多佳子のヌードを描きたいと言う。ある日、多佳子は汀子から彼氏、小林博史を紹介された。昔は超売れっ子の作詞家だったという30代半ばの歌人である。多佳子は神崎を誘って出かけた勝の野球の試合で、勝を応援する他校の少女、可奈の姿を見た。そして、勝に恋していることを認識し、左の横髪を切り落とした。そんな時、中学時代のツッパリ仲間とディスコに出かけた多佳子は、わざわざやって来た神崎から恋を打ち明けられる。そこに親衛隊に囲まれて緑子がディスコの女王として現れた。またその夜、汀子が博史が東京に戻ってしまうと酔って多佳子の部屋を訪れた。多佳子は偶然出会った勝から可奈との恋の悩みを打ち明けられ、ショックを受ける。どうしても自分の想いは口に出せないのだ。比呂子の卒業パーティーの夜、多佳子は勝が可奈に振られる姿を目撃、涙を流して神崎の家を訪れる。そして、神崎の父と比呂子の仲を知った。暖かくなり、多佳子、緑子、汀子の三人は、内灘海岸で野点てをし話し合った。三人とも、失恋を経験してひと回り大きくなったようだった。大学を卒業した比呂子は、白山に戻った。多佳子は絹子のために絵のモデルになる決心をし、文化祭の美術展で裸体画の前に立ちどまる勝の姿を想像するのだった。

解説

金沢を舞台に3人の女子高生が恋に悩み、成長していく姿を描く。氷室冴子原作の同名小説の映画化で、監督は脚本も兼ねている「テイク・イット・イージー」の大森一樹、撮影は「姉妹坂」の宝田武久がそれぞれ担当。

1986年12月13日より

  • 配給
  • 東宝
  • 製作国
  • 日本(1986)
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