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犬死にせしもの

昭和23年、重左こと宗重左衛門は、地獄のビルマ・インパール戦線から九死に一生を得て還って来た。彼は戦友の鬼庄こと鬼松庄一と遊廓で再会する。重左は鬼庄に仲間にならないかと誘われる。鬼庄は小型船・梵天丸で、エンジンを操る伝次郎と共に、海賊として瀬戸内海を跳梁していた。ある夜、三人が襲撃した船に娘が乗っていた。鬼庄は色街に叩き売って金にしようと、彼女をさらって五貫島の隠れ家へ運んだ。娘は洋子といい、大阪のある男のもとへ後妻として嫁ぐのだという。重左は幸せをあきらめているような彼女に魅かれ、色街に売るという鬼庄を思いとどまらせた。だが、洋子の嫁ぎ先では、瀬戸内海を牛耳る新興やくざ・花万に捜査を依頼していた。そして、花万の番頭・火つけ柴が五貫島に現われ、3日後に洋子を渡すように要求してきた。大分・竹田津の実家まで送り届けると洋子に約束した重左は、高松の元やくざ・阿波政に助けを求めに行く。その留守に洋子は火つけ柴に連れ去られていた。洋子はかつて、火つけ柴の愛人だったのだ。闇ブローカー・通称岩テコから、火つけ柴の妾が笠岡にいることを知らされた重左たちは、その女・千佳をさらって、西枯木島にある火つけ柴の本拠地へ乗り込む。だが、火つけ柴の策略にかかり、人質交換どころか千佳を取り戻されたうえ、梵夫丸は弾丸を浴びる。また、洋子奪還を花万に報告しなかった火つけ柴も、花万につけ狙われることになった。梵天丸の修理はできたが、岩テコは弾を受けており絶命した。洋子は千佳の手引きで島を抜けだした。千佳は火つけ柴の銃に撃たれ、息をひきとる。重左と洋子は阿波政のところで再会した。梵天丸は竹田津に向かうが、火つけ柴の船が銃撃してくる。そこに、巨大な船・花万丸が攻撃してき、凄絶な闘いのなか、重左が倒れた。

解説

戦争で死に損なった男たちが、ひとりの女のために命を賭ける姿を描く。西村望原作のセミ・ドキュメント・ノベル「犬死にせしものの墓碑名」の映画化で、脚本は「(金)(ビ)の金魂巻」の西岡琢也と井筒和幸の共同執筆。監督は「二代目はクリスチャン」の井筒和幸、撮影は「雪華葬刺し」の藤井秀男がそれぞれ担当。主題歌は、加川良&桑名晴子(「愛の輝き」)。

1986年4月19日より

  • 配給
  • 松竹
  • 製作国
  • 日本(1986)
  • ジャンル
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  • スタッフ・キャスト