嗤う仮面

アペニンの山裾にあるベルチェトの旅宿で、伊達者カザノヴァはパルマに出発するところを馬の負傷を口実にして中止し、もう一晩ここに泊まることになった。と云うのはこの宿にアガタ、パリスキー伯爵、それからカウフマン達と一緒に美しい踊子のマノン・バレッティが馬車で到着し、宿をとったからである。この夜、宿屋では二つの空室の一つを友達に、他の一つを骨牌で勝った者に配給することになったが、運の強いカザノヴァは室を得るのと同時にマノンの心もつかんでしまった。翌朝、カウフマンは賭けに勝った金を、パリスキーはズバルバの僧正からバルマの公爵夫人に贈るダイヤ入りの十字架を盗まれていることを発見した。疑いは夜の明けぬ中に姿を消したカザノヴァにかかり、パリスキーとカウフマンとはバルマに急ぎ、公爵にそれを訴えた。公爵はカザノヴァに国外追放を命じたが、公爵夫人の取りなしで四十八時間内に無罪を立証するように申し渡された。その夜、公爵邸の仮装舞踏会でカザノヴァはパリスキーに決闘を申し込まれるが、彼はベルチェトの宿で失くした印をつけて置いた貨幣がこの邸の賭博台にあることから、犯人はここにいると推定する。また、彼はマノンから、カウフマンがパルマの公爵に手渡す密書を上衣に縫い込んでいることを聞き、彼女にそれを奪う様に頼んだ。犯人は密書を狙っていると見たからである。翌朝、決闘はパリスキーの敗北で終わったが、一方、旅館でカウフマンが何者かに刺殺されていた。カザノヴァは殺人嫌疑で投獄されたが、逃れ、更にカウフマン殺害に対してマノンが疑いをかけられた時に彼は公爵の前に進んで一切の事件を解釈、説明した。彼は犯人を、そして密書の謎を解いた。そして翌日、公爵の引き止めるのを断って放浪児カザノヴァは再び旅にのぼって行った。彼の傍らには美しいマノンがいた。

解説

アレッサンドロ・ステファニの原作を、総指揮者B・ネグロニがステファニ自身と協力脚色し、フェルディナンド・ロッジォリが監督に当たった映画。主演者はネリオ・ベルネルディと「母なる大地」「征空大艦隊」のレダ・グロリアとの二人で、これを助けてミミー・アルミエル、エンツォー・ビリオッティ、イタリア映画界古参のオレステ・ビランチア、ロモロ・コスタ、ティナ・ラッタンツィ、等が主演している。撮影はオテロ・マルテリの担任。

  • 配給
  • エムパイヤ商事
  • 製作国
  • イタリア(1937)
  • ジャンル
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  • スタッフ・キャスト