息子の告発

殺人事件の捜査を依頼するため、ひとりの若い男が警察署に入って行った。彼、関建(ツォ・チョンファ)は10年前に起こった事件を警部に語る。北国の小さな村に住む関建は3人兄弟の長男で、父(馬精武)は田舎の小学校の校長先生、母(斯琴高娃)は豆腐屋だった。2人の仲は悪く、母親は離婚を願うが小さな村では離婚は恥ずべきことだった。関建がまだ幼い頃、彼と母親が吹雪に襲われ、死の危険にさらされた時、木こり(巍子)に助けられたことがあった。父は恩人の木こりを家へ招待するが、間もなく母と木こりは不倫の関係になった。噂は村中に広まった。彼女は否定したが、父はそのことで彼女をよく叩いた。その後間もなくのこと、夕食の時、父がもがき苦しみ倒れた。すぐに回復したが、その後も食事の時に発作を起こし、苦しむようになった。それに、子供たちが父の碗から食べ物を取って食べようとすると、母はヒステリックにそれを取り上げた。間もなく、父は病気の発作で死んだ。関建は父が母に毒殺されたと確信していた。彼は事件を明らかにするために警部と一緒に村に戻り、すぐに一族に了解を求めて、父の遺体を掘り起こし、検死することになった。しかし、遺体からは致死に値する毒物は検出されなかった。母への疑いは晴れ、喜びとともに自分の罪の深さにうち震えた。彼は、母と今は母と結婚した、あの木こりに罪を償おうとする。しかし、その後の捜査で、やはり母が父を毒殺した事実が明らかになる。裁判で母は死刑の判決を受けるが、彼女は獄中で関建のためにセーターを編む。拘置所で母と息子は再会するが、関建は母からのセーターを受け取らず、投げ捨てる。その後、この事件は大反響を呼び、投書が殺到する。半分は息子を正しいとするもの、残りは彼の行為を批判するものだった。

解説

10年前に自分の母親が父を殺したという疑いを持った息子が、事件の解決のための告発を描くドラマ。第7回東京国際映画祭京都大会グランプリ・最優秀監督賞受賞作。監督は香港ニュー・ウェーヴのひとりで、「天菩薩」「レッド・ダスト」の嚴浩。中国の元開放軍兵士に実際に起こった出来ごとを元にしている。「客途秋恨」の許鞍華監督が、自分の作品として企画したものだが、今回は企画に回った。脚本は嚴浩と、王興東、王淅濱の夫婦。撮影は「青い凧」の侯咏、音楽も「青い凧」の大友良英。出演は台湾のトップ・スターで歌手でもあるツォ・チョンファ、「犬と女と刑老人」の斯琴高娃ほか。

1994年11月12日より

  • 配給
  • TJC東光徳間
  • 製作国
  • 香港 中国(1994)
  • ジャンル
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  • スタッフ・キャスト