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不滅の恋 ベートーヴェン

1827年、ベートーヴェン(ゲイリー・オールドマン)が世を去った。その遺書には、「私の楽譜、財産の全てを“不滅の恋人”に捧げる」とあったが、それが誰を指すのか、誰にも分からなかった。彼の弟子で親友のアントン・シンドラー(ジェローン・クラッベ)は、莫大な財産を欲しがる親戚たちを説き伏せ、ベートーヴェンの本当の心を知るため、彼女に当てた3通の手紙を手掛かりに“不滅の恋人”を捜し始めた。まず最初に訪ねた女性は、ベートーヴェンより14歳年下のジュリエッタ・グィチアルディ伯爵夫人(ヴァレリア・ゴリノ)だった。20年前、17歳だった彼女は、演奏会で初めて聴いた彼の情熱的な音楽に瞬く間に虜になった。名のある音楽家と、粗野で洗練されていない振る舞いの、その落差の間で気持ちが揺れ動くが、ピアノを教えに家に来るベートーヴェンの魅力に次第に心引かれる。だが、彼女に聴覚障害があることを試された彼は怒り、以来、生涯会おうとはしなかった。シンドラーは次に、ハンガリーの伯爵夫人アンナ・マリー・エルデーティー(イザベラ・ロッセリーニ)を訪ねる。ベートーヴェンがピアノ協奏曲第5番『皇帝』を披露しようとオーケストラの指揮をとるが、既に耳が聞こえず音が会わないために聴衆から失笑を買った時、客席から立ち上がり彼を助けた勇気ある女性だ。この出来事がきっかけで、二人はアンナの屋敷で幸せな一時を過ごす。シンドラーの熱心な調査に、ベートーヴェンとの長年の確執を抱え、その財産を当てにしている貴族たちは不愉快さを隠さなかった。幼少の頃から父の暴力を受け、ピアノのレッスンを強いられてきたベートーヴェンは、家族に屈折した愛情を抱いていた。弟カスパール(クリストファー・フルフォード)とその恋人ヨハンナ(ヨハンナ・テア・スーグ)が結婚すると聞いた時も、彼女を娼婦扱いする怒りようだった。肺病でカスパールが亡くなった後は、息子カール(マルコ・ホフシュナイダー)の養育権を巡ってヨハンナと裁判で争い、勝ち取るとピアニストに育てるべく自分の全てを与えようとする。しかし、カールは伯父からのプレッシャーに耐えられず、自殺を図る。やがて、シンドラーはある結論にたどり着く。ベートーヴェンが愛した女性はヨハンナで、彼が溺愛したカールは彼の子であった。

解説

生涯を独身で通した楽聖ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェンが、その遺書で触れた“不滅の恋人”の謎に迫るミステリー・ロマン。現代最高の指揮者サー・ゲオルグ・ショルティが音楽監督としてロンドン交響楽団を指揮し、ヨー・ヨー・マ、エマニュエル・アックス、マレイ・ペライアら当代一流の演奏家による全曲新録音の名演が全編を彩る。監督・脚本は「危険な遊戯/ハマースミスの6日間」「キャンディマン」のバーナード・ローズ。製作は「ブレイブハート」のブルース・デイヴィで、エグゼクティヴ・プロデューサーも同作のスティーブン・マクヴィーティ。撮影は「恋におちて」「M(エム)バタフライ」のピーター・サシツキー、美術はチェコのベテラン、イリー・フルピー、衣装は「ハムレット」(90)や、「そして船は行く」「ボイス・オブ・ムーン」のマウリツィオ・ミレノッティが担当。出演は「レオン」「告発」のゲイリー・オールドマン。共演は、本作がきっかけで彼と婚約した「ブルー・ベルベット」「ワイアット・アープ」のイザベラ・ロッセリーニ、「ホット・ショット」「ホット・ショット2」のヴァレリア・ゴリノ、「ミーティング・ヴィーナス」のヨハンナ・テア・ステーグ、「逃亡者(1993)」のジェローン・クラッベほか。

1995年12月1日より

  • 配給
  • ギャガ・コミュニケーションズ=ヒューマックス・ピクチャーズ
  • 製作国
  • アメリカ(1994)
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