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映画検定が韓国でも誕生!「映画検定」記者発表

2008.03.31

3月29日(日) 韓国文化院にて
出席者:チョンジュ市経済局局長 韓 俊秀氏
    チョンジュ情報映像振興院 李 勝龍氏
    チョンジュ情報映像振興院 金 炯鍚氏
    キネマ旬報社代表取締役社長 小林光氏
    キネマ旬報映画総合研究所所長 掛尾良夫氏
    キネマ旬報映画総合研究所主任研究員 青木眞弥氏
映画検定が韓国でも誕生!「映画検定」記者発表
映画が好き、という人にとって、「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」というセリフがどの映画のものか、難しくはないだろう。では、市川崑監督作『炎上』で美術を担当した名美術監督とは…? 映画初心者から、骨の髄まで映画好きという上級者まで、その知識を試す「映画検定」。これまで1万7千人もの人が受験し、今年第4回を迎える「映検」が、今回、海を超えて韓国へ進出することになった。
この日行われた記者発表には、韓国「映検」を主催するチョンジュ情報映像振興院とチョンジュ市からゲストが来日。韓国版映画検定の内容を説明した。ところでチョンジュ市といえば…チョンジュ国際映画祭! 今年も5月に開催を予定しているが、それに時期をあわせ、韓国で初めて、映画検定が6月8日に実施される。


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■金氏:「韓国では、エンターテイメントの中で最も映画が人気です。特に若い世代には人気が高く、観客の50~80%は20代、30代でしょう。90年代から2000年にかけ、特に人気は高まり、興行収入は2倍3倍にも膨れ上がりました。この成長期に、映画検定を韓国に取り入れたらよいのでは、と思いました。5月のチョンジュ映画祭でも、映画検定の問題を解くというイベントを行います。予選・本選を通じて優勝者には1級合格と賞金を授与します」
日本の映画検定では、1級から4級まで、級ごとに違った問題が出題される。当然、1級となれば相当な難問が出題されるわけだが、今回、韓国の映画検定ではどのような問題が出されるのか?
■金氏:「今回、準備期間が3ヶ月で、とても短かかったため、級ごとではなく一斉テストにして、70点以上が3級、80点以上が2級、90点以上が1級というように決めていきます。2回目からは日本と同じ、級ごとに別のテストとなります。問題に関しては、日本版の映画検定はとても難しいと思いました。日本には映画マニアという人が多いと思いますが、韓国ではあまりマニアックに勉強をする人がいないので、問題は大衆的で、レベルを落としています。問題の作成は、映画界の専門家の中から出題員を7人選定し、彼らが作っています。韓国の映画に関する問題が50%入っています」
日本では映画検定の級取得者に対し、その年の「映画検定合格者によるキネマ旬報ベストテン(仮称)」の選者になれる、また1級取得者は「田辺・弁慶映画祭」の審査員になれるなど、特典がある。韓国では、こういった特典はあるのか?
■金氏:「韓国でも、たとえば、級の取得者が就職に有利になるなどの特典を考えています。韓国には映画配給会社が6~10社ほどあり、また映画プロダクションも20~30社あります。プロダクションの中にはマーケティング業務がありますから、そういった人材を優先してとっていけると考えています。また韓国では、映画博物館が多くでき始めており、解説員になるときに映画検定が優遇視されるとか、あるいは、大学の映画学科を受験するときに優位になるとか、また増えている映画祭のスタッフになれる、という特典があります」
■掛尾氏:「韓国の映画検定と日本の映画検定では役割の違いがあると思います。韓国は映画に対する若者の関心が高いけれど、歴史としてはまだ浅いものがある。日本は逆に、若い人が映画を見ない。90年代から韓国の映画が非常にパワフルになっていて、日本の文化庁も映画に関する人材育成に力を入れ始めていますが、それはあくまでも、映画を作る人材、クリエーターを育てるという点であり、映画を見るという点ではありません。昨年、日本では810本の映画が公開され、そのうち興業収入が10億円を超えた映画は52本でした。興行収入全体の72%をこの52本が担っており、残り700本あまりで28%を分け合っているという状態です。せっかく多様な映画が上映されているのに、「見るリテラシー」(見る力)というものが育っていない状態なんです。日本の映画検定は、映画を見る楽しさを育てていく役割もあると思います」
では、5月18日に開催される日本の第4回映画検定試験について、その傾向は?
■青木氏:「前年通り、4級から1級の級を設け、4級から2級に関してはすべてマークシート型の全60問。1級に関してはマークシート54問に記述が6問です。どの級も70%の正解で合格となります。キネマ旬報社から出版される公式本から50%が出題されます。出題される問題は、映画に関する「カルト問題」というよりも、映画について幅広い知識を持っていて、将来映画を伝道していける人を求めるような問題を出していきます。4~5割くらいは日本映画についての問題が出され、あとは、アカデミー賞やキネマ旬報ベストテンなど賞関連のもの、昨今亡くなった監督や俳優、また生誕100周年などのメモリアルに関する旬の問題などもあります。古い映画に関しての問題も、新しいイベントと関連付けて出題していきます。また、映画というとハリウッドやヨーロッパ映画が主流ですが、近年勢いのあるアジア映画、また南米やオーストラリアなど、世界各国の映画に関しても扱っていきます」
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関連情報:
*日本版第4回映画検定 5月18日(日) (申し込み締め切り:4月18日)
*韓国版第1回映画検定 6月8日(日) (ソウル、チョンジュ、プサンにて同時開催)
*問い合わせ: 株式会社キネマ旬報社 映画検定事務局
*田辺・弁慶映画祭 2008年11月1日(土)~3日(月) 和歌山県・紀南文化会館