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『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』麻生久美子 インタビュー

2008.03.14

“数々の映画賞受賞。乗りに乗っている女優 麻生久美子 インタビュー”
出席者:麻生久美子
麻生久美子
アクセスランキングで常に1位を記録している怪物ブログ小説を映画化した『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』
1979年のとある田舎町。バラエティ溢れるイタズラを生み出すママチャリ(市原隼人)ら7人の悪ガキと、イタズラのリベンジをする駐在さん(佐々木蔵之介)とのバトルをコミカルに描く一方、“ぼくたち”の友情にホロリとさせられる新感覚の青春ムービーだ。
今回は“ぼくたち”の憧れの女性だけど、実は駐在さんの奥さんだった加奈子を演じた麻生久美子さんにお話をお聞きしました。


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演じられた加奈子はどういう人物だと思いましたか?
■麻生久美子(以下、麻生):「清楚で美人な人妻なのですが、族の頭という過去があります。そのギャップが面白かったので、上手く表現できたらと思いながら演じてみました」
族のシーンはちょっとびっくりしました。今までああいうキャラクターを演じたことはなかったですよね?
■麻生:「そうですね。滅多に出来る役ではないので、是非やらせてくださいという感じでした。演じていてとても楽しかったです」
普段と違う人になれるのはやはり魅力的ですか?
■麻生:「魅力的ですね。役者をやっていて良かったと思います」
族と清楚な人妻のギャップをどうやって出そうと思いましたか?
■麻生:「族の方が全員そうなのかどうかはわかりませんが、かつて族だったのに、今はものすごく丸くなっている方が多いとお聞きして。参考にさせて頂きつつ、なるべく柔らかい感じを出すようにしました」
加奈子は“ぼくたち”が憧れるマドンナ的存在です。役柄とはいえ気持ち良いものなのでしょうか?
■麻生:「気持ちはいいですね。でも実際にそう思われているわけではないので(笑)」
いえいえ、きっと皆さんマジ演技ですよ。そんな加奈子に憧れる学生の一人、ママチャリを演じた市原隼人さんとの共演はいかがでしたか?
■麻生:「役に対して真面目に取り組んでいる方だと思います。今回の役も楽しんで演じているのが、私から見てもわかりました。あとアドリブが多くて、毎回違うセリフを言うんです。ボキャブラリーが豊富なんですね。私には出来ないので、すごいと思いました」
以前、市原さんに役作りについてお聞きしたことがあるのですが、元気良く「現場で!」とお答え頂きました。
■麻生:「あははははははっ。現場主義なんでしょうね。とにかく楽しそうに演じていたのが印象的でした」
何か市原さんの面白いエピソードはありませんか?
■麻生:「カットがかかる度に、ズボンを一生懸命降ろしていましたね。多分、市原さんは普段、腰履きなんでしょうね。あの時代、腰履きはなかったので、ウエストでズボンを締めるのが気持ち悪かったんだと思います」
ズボンを降ろすっておっしゃるから、パンツ見せているのかと思いました
■麻生:「あははははははっ!そんなセクハラなことはしないですよ」
そうですよね。さて、続きまして加奈子の夫である駐在さんを演じました佐々木蔵之介さんとの共演はいかがでしたか?
■麻生:「ずっと一緒にお仕事をしてみたいと思っていたので、共演できて嬉しかったです。感情を抑えて、細かい表情の変化で面白さを伝えるお芝居が素敵でした。私が言うのも失礼ですが、本当に良い役者さんだなぁーと思いました」
何かエピソードみたいのはありますか?
■麻生:「初共演だったので、あまり特別な話もせず、ありきたりな質問ばかりしてました。でも撮影が終わった後、電話でお話しをする機会があったのですが、声がかっこよかったです(笑)。これってエピソードではないですね...」
あまりお話しなくても、夫婦役をやれてしまうものなのでしょうか?
■麻生:「本当はたくさんお話をしてコミュニケーションを取った方が良いと思うのですが、佐々木さんとの共演の日がそれ程なくて、出来ませんでした。でもあまりしゃべっていないのにも関わらず、割と好きな感情がすぐ生まれたので良かったです」
役者さんって本当にすごいと思うんですよ。赤の他人がいきなり夫婦ですよ。
■麻生:「そうですね。夫婦に見えない場合もあるのかもしれませんが、そう見えるように演じたつもりです」
仲睦まじい夫婦に見えましたよ
■麻生:「佐々木さんが魅力的だったので、私も自然と好きという感情を生み出せました」
お二方とも魅力的でした
■麻生:「ありがとうござます」
陽気な作品ですが、撮影現場も同様でしたか?
■麻生:「和気藹々としていて楽しかったです。特に“ぼくたち”がみんな楽しそうで、それが出ていれば、この作品は成功なのでは?と思いました。本当に楽しそうで、羨ましかったですね」
本作をご覧になってのご感想は?
■麻生:「“ぼくたち”の友情に感動して泣きました。凄く良い作品だと思います」
さて、『夕凪の街 桜の国』で報知映画賞、毎日映画コンクール、ブルーリボン賞と多くの賞を受賞されたご感想は?
■麻生:「とても光栄なことです。でも自分ひとりだけの力ではなく、監督や共演者といった、作品に関わった全ての方々の情熱があったから良い作品になり、私も賞を頂けたのだと思います。皆さんに感謝しています。あと、皆さんが喜んでくれたのも嬉しいかったですね。そして、受賞したことが作品を見てくださるきっかけになってくれれば、それが一番嬉しいです」
箔が付いたわけですが、女優としての心構え等に変化はありますか?
■麻生:「箔が付くんですかね?」
大箔ですよ!大箔!
■麻生:「大箔(笑)!自分が上手くなったと勘違いしないように、これからも謙虚にやっていきたいと思います」
今後トライしてみたい役柄はありますか?
■麻生:「私が考えて思いつかない役をやりたいです。想像を越えたいですね。なんにしても役を頂かないと何も出来ないので、役を下さい!」
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『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
公開日:2008年4月5日
劇場情報:シネマGAGA!、池袋シネマサンシャインほか全国にて
公式HP:http://bokuchu.gyao.jp/
©2008「ぼくちゅう」PARTNERS
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人物紹介
麻生久美子
■麻生久美子
1978年千葉県出身。98年今村昌平監督の『カンゾー先生』のヒロインに抜擢されて、一躍注目を浴びる。以降、数々の映画に出演し、日本映画界に欠かせない女優となっている。2007年は『どろろ』『夕凪の街 桜の国』『怪談』などに出演した。『夕凪の街 桜の国』で第32回報知映画賞・最優秀主演女優賞を始め、数々の賞を受賞。2008年も本作の他、『Beauty』『純喫茶磯辺』『たみおのしあわせ』『コドモのコドモ』などがある。
取材・文:伊藤P