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『R246 STORY』製作発表記者会見

2008.03.14

ユースケ・サンタマリアが映画監督に!国道246号線を6人の監督が描く
日時:2008年3月12日(水)
会場:グランドプリンスホテル赤坂
登壇者:浅野忠信、中村獅童、須藤元気、VERBAL(m-flo)、ILMARI(RIP SLYME)、ユースケ・サンタマリア
司会:亀井京子(テレビ東京アナウンサー)
『R246 STORY』製作発表記者会見
ユースケ・サンタマリア、須藤元気らが初メガフォンを執ることで話題のオムニバス映画『R246 STORY』の製作発表が行われ、監督6人が揃って挨拶した。「本当は断ろうと思った」と本音をこぼしたユースケ・サンタマリアは、「監督がこんなに大変とは知らなかった。今後、役者として出演する時も、目線が変わると思う」と、初体験の感想を述べた。また、6人中最も異色とも言える須藤元気だが、「生きるとは、自分で脚本を書き、演じ、演出すること。役者と監督の区別はなかった」と、彼らしいコメントを聞かせてくれた。


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一言ずつ挨拶をお願いします。
浅野忠信
■浅野:
「この話を頂いた時、これは面白そうだなと思いました。僕は車に乗るので、246と聞いて、すぐにイメージが浮かんで来たんですね。車で走っていて、十字架に見える柱とか、不思議な風景がたくさんあったので、そういうのを使ってちょっとしたファンタジーが作れるかなと。ワケが分からない作品に仕上がってしまいましたが、参加させてもらえて、楽しかったです。ありがとうございました」
中村獅童
■中村:「お話を頂いた時、何年か前に映画のロケで静岡県に行った時、道路標識を見たら246と書いてあったんで、246号線て、こんなところまで延びているんだ、って思ったことを思い出したんです。僕は、時代劇が好きなので、静岡というと清水の次郎長とか東海道のイメージが沸いてきまして。僕は、ロックも好きなので、ごちゃまぜにしてバカなことをやりたいなと。時代劇の格好をして60年代のキャディラックに乗り込みまして、都内で撮影したんですけど、やりたいこと全てやらせてもらえたので楽しかったです。頭を柔らかくして、観て頂きたいと思います」
須藤元気
■須藤:
「こうしてビッグネームの方々と肩を並べて監督をやらせてもらえることを光栄に思います。僕は、寿司でいうとイカのポジションを狙っていきたいと思います。忘れちゃったけど、食べてみると案外おいしい、そんな作品を作りたいと思います。よろしくお願いします」
VERBAL(m-flo)
■VERBAL:「246と言うと浮かんでくるのは、渋谷。渋谷と言うと、若者が集うヒップホップのクラブがあるんですが、僕はミュージシャンだし、特にラップをする人間として、最近、特に日本のヒップホップが弱ってきているんじゃないかと感じていまして。そういう時に、このお話を頂いたので、是非、この246のドキュメンタリーを通して、アーティストの人たちが今の音楽業界についてどう思っているのか、伝えようと思って、初監督をさせて頂きました。よろしくお願いします」
ILMARI(RIP SLYME)
■ILMARI:「僕もミュージシャンなので、若い頃から246界隈のクラブに通っていたので、クラブで遊んでいる人のちょっとした心の変化やドラマを描きたくて、今回、撮らせて頂きました。あと、監督って呼ばれたいっていうのもあるんですけど(笑)。よろしくお願いします」
ユースケ・サンタマリア
■ユースケ:「みなさん、ようこそいらっしゃいました。246生まれ、246育ちのユースケ・サンタマリアです。僕は今まで、監督をやりたいなんて一度も思ったことありませんでした。大変そうだし、自分がやることはないだろうと。時々、ミュージシャンの方が監督されたりした時は、あんな大変なこと、よくやるなって思ってたんですよ。したら、こういう話が何故か舞い込んで来て。本当はお断りしようと思ってたんですけど、うまいこと言いくるめられまして(笑)。そんなに言うならやってみようかなという気持ちになって、やるって言ってしまったんです。えらいことを引き受けてしまったなと思っていましたが、初めてのロケハンをやり、打ち合わせをしたり、出演のオフォーなどをしているうちに、やりたいことがどんどん溢れてきて、今はとても楽しくやっています。僕の理想どおりのキャスティングが出来ましたので、素敵な作品になると思います。よろしくお願いします」
メガフォンを執られるのは2度目ですが、どんな作品になりましたか?
■浅野:「自分でもどう説明していいか分からないんですけど。僕は、脚本を青山真治監督に書いてもらいたくて、僕のワケ分からない話を聞いて、書いてもらったんですけど、そしたら、余計ワケ分からなくなってしまって(笑)。スタッフが他の人に説明する時も、必ず、“僕は理解してないんですけど”っていう前置きが付くんですよね。全然、理解してもらえなくて。現場に行って、やっと分かってもらえたという。なので、一言で言うのはとても難しいですね。タイトルの『224466』は、声がリレー(エコー)していく感じからつけました」
今回、初監督となりますが、どんな作品に仕上がりましたか?
■中村:「今回、初めていろんなことを経験させてもらって、時代劇っていうのはこんなにお金がかかるのかと初めて知りました。246号沿いをキャディラックに乗ってちょんまげ姿で走ったのですが、その時、外国人が驚いて見ていました。彼らはきっと、国に帰った時に、“日本にはまだちょんまげがいた”って話すことでしょうね(笑)。作品はまだ仕上げてはいないのですが、おバカ映画ですね」
須藤さんも初監督ですが、感想はいかがですか?
■須藤:「格闘技でも、自分を演出するのが好きだったので、楽しみながら世界を作れたかなと思います。僕は格闘技をやっている時でも、自分が俳優でもあり、監督でもあり、脚本家でもあると思っていたんです。だから、映画を撮る時も、監督と俳優の区別というのは、ありませんでしたね」
VERBALさんも初監督ですが?
■VERBAL:「ラップというと、“チェケラッチョ”みたいな、浅い部分しか知られていないというのがあって(笑)。実は、ラップってとてもリッチなカルチャーなので、そこをいろんな人に知って欲しいなと思って、今いろんな人にインタビューをしています。皆一人ひとり、音楽に対する姿勢が表れていて。中には、一般的に知られている“YO!”って感じの人もいれば、意外と普通の人もいるんだな、という人もいて。ヒップホップを通して、音楽業界に未来はあるのか、とか、理想を語ったりとかしてもらって、僕も勉強になっています。僕はマイケル・ムーア監督が好きなので、そんな感じで、いろんな人にマイク向けちゃう、どこにも行っちゃう、みたいな感じで撮っているので、素材が増えすぎちゃって。どう編集するのか大変だと思うのですが、すごく楽しみです」
ILMARI監督は、これから撮影されるそうですが、どんな作品になりそうですか?
■ILMARI:「ジム・ジャームッシュの『ナイト・オン・ザ・プラネット』みたいな、1人の男の子がクラブに入って、出て行く時は、気持ちが変わって、すっきりしているみたいな、そういう作品になってると思います。246号線は、お金がない時にバスに乗れなくて歩いて帰ったという思い出がありますね(笑)」
ユースケ監督も、これから撮影に入るそうですが、どんな作品になりそうですか?
■ユースケ:「出演してくれる永作博美さんにもお会いして、今すごく楽しいですね。今までも仕事で会ったことがあるんですが、共演者としてだったので、同じ目線ですよね。でも、今回は監督としてですし、永作さんには是非出て欲しかったで、彼女は僕のミューズですよね。許されるなら重婚したいくらいですよ。素敵な人ですからね。僕の作品は『弁当夫婦』というコメディみたいなタイトルですが、実は全然違って、弁当が主役なんですが、『たんぽぽ』のラーメンとか、『ショコラ』のチョコレートみたいに、弁当がおいしそうに見えればいいなと。ドラマチックなストーリーではないんだけど、日常のある瞬間を切り取った、みたいなね。ちょっとしたラブストーリーもあるんですが、一番の主役はお弁当ですね」
『R246 STORY』製作発表記者会見
公開前に、別所哲也主催の映画祭「ショートショートフィルム・フェスティバル」での上映も決定した。意外な人の監督作品を見つけられたりするのがショートフィルムの楽しみの一つ。ショートフィルムが注目されそうな今年、あなたもその魅力にハマってみては?
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『R246 STORY』
公開日:2007年8月下旬
劇場情報:渋谷Q-AXシネマ、横浜ブリリア・ショートショート・シアター他にて、全国順次公開
配給会社:ゴーシネマ
公式HP:http://www.r246s.jp/
あらすじ
長く同棲し、一緒にいることが日常になっている男女。女は、毎日腕をふるって弁当を作り、一緒に食べることを日課としていたが、慣れと共にお互いコミュニケーションをとらなくなっていた。微妙な空気の流れる中、業を煮やした女は…。(『弁当夫婦』)
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プロフィール
ユースケ・サンタマリア■ユースケ・サンタマリア
1971年3月12日、大分県出身。94年、日本唯一のラテンロックバンド、BINGOBONGOのヴォーカリスト&MCとしてデビュー。解散後は、タレント、俳優として活躍。主な映画出演作は、『踊る大捜査線』シリーズ、『酒井家のしあわせ』(06)、『UDON』(06)、『キサラギ』(07)など。本作が督デビューとなる。
須藤元気■須藤元気
1974年3月8日、東京都出身。元総合格闘家。現役時代からモデル、俳優として活躍していた。06年、引退表明後は、作家を主軸として活動としている。映画出演作に、『狂気の桜』(02)、『フライ・ダディ・フライ』(06)などがある。本作が、監督デビュー作である。
取材・文:南野望里子