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『明日への遺言』ロバート・レッサー&リチャード・ニール インタビュー

2008.02.13

“今のアメリカはブッシュ道だ”ロバート・レッサー&リチャード・ニール インタビュー
出席者:ロバート・レッサー&リチャード・ニール
左:リチャード・ニール/右:ロバート・レッサー
左:リチャード・ニール/右:ロバート・レッサー
第二次世界大戦時に米兵捕虜処刑の指示を出し、戦後、B級戦犯として戦争裁判にかけられた岡田資中将。すべての責任を一身に担い、信念を貫いた男の愛と誇りを描いた『明日への遺言』。藤田まこと演じる岡田中将と心の交流を交わすフェザーストン弁護士を演じた名脇役ロバート・レッサー。そして、岡田中将に判決を言い渡すラップ裁判長を演じたリチャード・ニールに話を聞きました。


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本作に出演されたきっかけは?
■リチャード・ニール(以下、リチャード)「小泉堯史監督は前3作(『雨あがる』『阿弥陀堂だより』『博士の愛した数式』)のどれもが有名ですし、28年間、黒澤明監督のチーフ助監督をされた方でしたので、一緒に仕事が出来るのは名誉なことだと思いました。他のハリウッド俳優でもそう経験できることではないと思い出演することにしました」
■ロバート・レッサー(以下、ロバート)「日本のことは何も知らなかったので、お互いのことを知ることにとても興味を持ちました。60年前の事実に基づいたシナリオで、人生に関わるテーマに感銘を受けました。また、当時は知ることの出来なかった事実に光を当てる意義もあると思い、出演を決めました」
この作品に関わったことで、第二次世界大戦に対する考え方は変りましたか?
■リチャード「そうですね。表から見ただけではわからない、戦争の人間的な面を強く感じました」
■ロバート「アメリカと日本の関連性に対する認識が変りましたね。小泉監督から参考文献として送られてきた新渡戸稲造の『武士道』と、ルース・ベネディクトの『菊と刀』を読んだのですが、読めば読むほど日本文化に魅了されました。広島や長崎が象徴するように、日本は第二次世界大戦で壊滅的なダメージを負いましたが、それにも関わらずアメリカと交友関係を結んでいます。普通だったら関係修復に何百年もかかると思います。これは素晴らしいことです」
B級戦犯である岡田資中将の“人間としての責任を全うする”という生き方、理念をどう思いますか?
■リチャード「すべての責任を担い、誰も非難しなかった岡田中将の理念には、尊敬の念を禁じえません。今の時代、責任を回避することが多いです。特に今のアメリカ政府は責任を負っていないと思います」

■ロバート「“武士道”じゃなくて、“ブッシュ道”だね」
■リチャード「あと岡田中将は死への恐れをなくして今を生き、真実を語れという禅の教えを通して心と身体の鍛錬をし、若者たちを導いたことも尊敬に値します」
■ロバート「自分を律して生きた素晴らしい武人であり、人としての優しさも兼ね備えたバランスの良い方だと思います。岡田中将の生き様を描くことによって、命を奪ったから命を奪えというのではなく、別の道もある。もっと人間性をみるべきだという気持ちを触発してくれる作品だと思います」

<プロフィール>
ロバート・レッサー(フェザーストン弁護士役)
60年代から映画に出演している大ベテラン。『エンド・オブ・デイズ』、『GODILLA ゴジラ』、『レリック』、『ダイ・ハード』、『プレシディオの男たち』、『ポルターガイスト2』、『2010』等、出演数多数の名バイプレイヤー。
リチャード・ニール(ラップ裁判長役)
NYのアクターズスタジオと並んでメソド演技の双璧と呼ばれるサンフォード・マイズナー主催の“ネイバーフッド・プレイハウス”で演技を勉強した後、舞台やテレビなど様々な分野で活躍。
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『明日への遺言』
公開:2008年03月 1日
劇場:渋谷東急ほか全国松竹・東急系にて
配給:アスミック・エース エンタテインメント
公式HP:http://ashitahenoyuigon.jp/
(C)2007『明日への遺言』製作委員会
取材・文:伊藤P