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『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』ジョニー・デップ記者会見

2008.01.10

デップ×バートン相思相愛の名コンビがダークでアートなミュージカル映画で来日!
日時:2008年1月9日(水)
場所:グランドハイアットホテル東京 グランド・ボールルーム
出席者:ジョニー・デップ、ティム・バートン監督、リチャード・D・ザナック(製作)
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』ジョニー・デップ来日記者会見
『シザーハンズ』に始まるジョニー・デップ主演、ティム・バートン監督の6作目のコラボレーションとなる『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』はトニー賞に輝く傑作ブロードウェイミュージカルをもとにした悲しくユーモラスで残酷な復讐劇。その公開を前に来日した名コンビが、『PLANET OF THE APES 猿の惑星』『ビッグ・フィッシュ』『チャーリーとチョコレート工場』に続きバートン作品の製作を担うハリウッド屈指のキャリアを誇るベテラン・プロデューサー、リチャード・D・ザナックと共に記者会見を開いた。初の歌声披露にも注目が集まるデップはフォトセッション時に自分の歌声が流れると身をよじって大いに照れる場面も。その姿が笑いを誘った。


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■リチャード・D・ザナック(以下:ザナック):「東京に戻ってくることができて嬉しく思っています。殊にこの『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』で戻ってこれたことは誇らしい限りです。自分にとって一番誇りにしたい映画になるかもしれません。今ここにいるジョニー・デップ、ティム・バートンという偉大なアーティストを私は尊敬しています。この映画をご覧になれば彼らがいかに素晴らしい作品をつくってくれたかお分かりなるでしょう」
■ティム・バートン(以下:バートン):「今回も温かく迎えてくれてありがとう。この映画は私にとってほんとうに特別な作品。ジョニーとは何度も仕事をしているけれど、今回、彼は素晴らしい歌声を聴かせてくれたんだ」
■ジョニー・デップ(以下:デップ):「これは僕にとってとても重要な映画。ティムも言っていたように僕らは一緒に何本か仕事をしてきたけど、特に今回の作品は格別なものなんだ。そのエネルギーは撮影中も感じられた。すこぶる独創的なものになると感じながら撮影していたんだ。ティムの演出も今回はプロセスが違っていたしね。皆さんがこの映画を気に入ってくれることを願っているよ」
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』ジョニー・デップ来日記者会見スウィーニー・トッド役を演じる前と後では、理髪師に髭を調えてもらう心境は変わりましたか?
■デップ:「ハハハ。幸いにも、というか不幸にも、今は髭を生やしているから理髪師のお世話になる必要がなくてね。でも、この映画を観て理髪店に行くのが怖くなったという話はよく耳にするよ。そこの理髪師は歌う理髪師だったらもっと怖いだろうね(笑)」
この映画のもう一つの主役は音楽だと思います。非常にエレガントでユーモアがあって、それでいてまったくダサくない。皆さんはこの音楽をどのように捉え、どう表現しようと臨みましたか?
■ザナック:「この音楽は元々28年前にブロードウェイのミュージカルのために作られたものなんだ。スティーブン・ソンドハイムが作曲をし、ソンドハイム最高の楽曲だと言われている。スタイルとしてはオペラ的なものなんだが、ティムはそこに現代的な雰囲気を追加したし、また、ジョニーが歌うことによってロックのテイストが出ていると思う。音楽はこの映画の中で非常に重要な役割を果たしている。ソンドハイムの楽曲は歌いにくいことで有名なんだが、ティムは歌手ではなく俳優にやらせたがったんだ。だから演技を重視した歌い方になっていると思う」
■バートン:「そうなんだ。スパイス・ガールズを出演させたらいいという話もあったけど、それはまずいよね(笑)」
■デップ:「イメージが頭にこびりついちゃったよ(笑)。ティムの言ったことにはなんでも賛成だね」
■バートン:「俳優が歌うことにこだわったのは、感情を伝えることが大事だったからなんだ。プロの歌い手が歌えば完璧かもしれないけれど、俳優が歌うことで彼ら自身の声で感情が伝わるんだ」
本作も4部門でノミネートされていますが、ゴールデン・グローブ賞の授賞式が中止になりました。それについてどう思いますか?
■デップ:「がっかりだね」
■バートン:「ロサンゼルスに行かなくてすむので喜んでいるよ(笑)」
映画の中で、職業別にその人の肉がどんな肉の味かに喩えていますが、ジョニーさんご自身の肉はどんな味がすると思いますか?
■デップ:「カエルの脚のような味かな。ちょっと苦いかも。必ずフライにして(笑)」
ちなみに監督はご自身どんな味だと?
■バートン:「チキンだね」
ザナックさんは?
■デップ:「チキンだよ」
■ザナック:「サメだ!」
アラン・リックマン、ティモシー・スポール、サッシャ・バロン・コーエンを起用した理由を教えてください。特にリックマンさんに関してはヴィンセント・プライスを引き合いに出していらっしゃいましたね。
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』ジョニー・デップ来日記者会見■バートン:「この映画に関わった俳優たちは誰もが素晴らしい。アランもサッシャも独自の声と演技をもたらしてくれた。アランはほんとうに素晴らしい俳優で、今では珍しいことだけれど、ヴィンセント・プライス並みクオリティを持っているんだ。サッシャはオーディションのときに『屋根の上のバイオリン弾き』をはじめ色んな歌を歌ってくれたんだよ」
『シザーハンズ』をお二人でミュージカルにする予定はありますか?
■バートン:「エドワード・シザーハンズが何年も一人っきりでいて鬱になったらスウィーニー・トッドになるんじゃないかなと思うよ。ジョニーはバレエをやりたがっているけどね(笑)」
バートン監督はこの作品の企画を長年温めてこられたそうですが、この作品のどこにそれだけ魅かれたのでしょう?
■バートン:「このミュージカルを観たのは学生の頃で、音楽の美しさ、悲劇、ラブストーリー、ユーモア、寂しさといった要素が一つに盛り込まれた希少な作品だと感銘を受けたんだ」
■デップ:「僕にとっては、またティムと組めるというのが一番の魅力だった。第2にソンドハイムの書いた素晴らしい曲、歌詞、情感のこもった音楽、第3に、新しい役に挑戦して惨めな結果に終わらないようにしたいと思ってこの作品に出演したんだ」
ジョニーさんが悪魔になった姿を初めて見ましたが、悪魔になった気分はいかがでしたか? 血みどろの撮影スタジオを後にするとき悪魔からの切り替えに時間がかかったそうですが…
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』ジョニー・デップ来日記者会見■デップ:「スウィーニーのことを悪魔的だとは思っていないんだ。ティムとも話し合ったことだけど、スウィーニー・トッドを被害者として捉えていたからね。あの判事によってすべてを奪われたときに彼は死んだんだと思う。だからその後の彼は復讐のためだけに生きているんだ。題材としては激しく、情感がこもっているんだけれども、撮影は笑いのある現場だったよ」
6作目のコラボ作品ですが、ジョニーさんの新たな魅力は?
■バートン:「今回、彼は歌ってくれたからね、それが大きな驚きだったかな(笑)。普段、歌っていない人にとって、歌うというのは非常に大きなチャレンジだと思う。初めてジョニーの声を聴いたときほんとうに驚いたんだ。こんなに難しい音楽であるにもかかわらず、自分なりの歌い方で、しかも感情も込められていて、さらには現代的な要素も取り込んで、個性も出しながら歌ってくれたんだ。とても感動したよ」
この映画の中でお気に入りのキャラクターは誰ですか?
■ザナック:「トビーだね。演じているエドワード・サンダースという少年は将来有望だよ」
■バートン:「もちろん主人公スウィーニー・トッドだよ。彼に魅かれたことがこの映画をつくる原動力にもなったわけだからね。昔のホラー映画に出ている俳優の演技スタイルは内面に感情を秘めているんだけど、それと同じように、ジョニーも、たとえば窓から外をみているといった簡単なシーンにさえ様々な感情を表している。彼のこれまでの作品の中でも最高の演技だと思っているよ」
■デップ:「それに素晴らしいダンサーなんだよ(笑)。自分が演じたからというのではなく、純粋にキャラクターとしてスウィーニーには魅かれるね。とても複雑で、クラシック・ホラー映画に出てくるよう人物なんだ。ロン・チェイニーとか、ボリス・カーロフが演じたフランケンシュタインを彷彿させるような」
バートン監督とジョニーさん、お互いに好きなところ、尊敬しているところを教えてください。
■バートン:「ジョニーは毎回違うキャラクターを見せてくる。別人となって現れるんだ。昔の俳優が作品ごとに全く違う演技を見せてくれるのと同じようにね。それはとてもエキサイティングなことなんだ。私だけでなく周りのスタッフもみんなそう感じている。ビジネスでやっているのではなく芸術作品をつくるという気持ちで取り組むことができるから、私にとって彼との仕事は特別なことなんだ」
■デップ:「僕もティムと一緒に仕事をするのは大好きだ。親しみを感じるのと同時に、フィルムメーカーとして、最近では稀なアーティストだと思う。残念なことに、芸術をサポートしないような業界になってしまった映画業界にあって、ティムはほんとうのアーティストだと思う。彼にはヴィジョンも作家性もあり、妥協をしないし独創的なんだ。まさに彼のヴィジョンで映画が出来上がって行く。ほんとうに稀なクオリティだと思う」
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『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
配給:ワーナー・ブラザース映画
公開:2008年1月19日
劇場情報:丸の内ピカデリー1ほか全国ロードショー
公式HP:http://wwws.warnerbros.co.jp/sweeneytodd/
(C)2007 Warner Bros. Entertainment Inc. and DreamWorks LLC. All Rights Reserved.
あらすじ
無実の罪で投獄されていたベンジャミン・バーカーがロンドンに舞い戻り、スウィーニー・トッドと名を変えて理髪店を開く。愛する家族と人生のすべてを奪った悪徳判事タービンへの憎悪をたぎらせ、パイ屋のラベット夫人の手を借りて血みどろの復讐劇を開始するのだった。
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プロフィール
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』ジョニー・デップ来日記者会見ジョニー・デップ
1963年6月9日ケンタッキー州オーウェンズボロ生まれ。『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』『ネバーランド』でオスカー主演男優賞に2年連続ノミネートされる。他に『シザーハンズ』『ギルバート・グレイプ』『フェイク』『チャーリーとチョコレート工場』『リバティーン』などヒット作多数。
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』ジョニー・デップ来日記者会見ティム・バートン
1958年8月25日、カリフォルニア州出身。ディズニーのアニメーターを経て映画監督へ。主な作品に『ビートルジュース』『バットマン』『シザーハンズ』『エド・ウッド』『スリーピー・ホロウ』『チャーリーとチョコレート工場』『ティム・バートンのコープス・ブライド』などがある。原案と製作を担当した『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』も代表作。
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』ジョニー・デップ来日記者会見リチャード・D・ザナック
1934年12月13日、ロサンゼルス出身。『ドライビングMissデイジー』でアカデミー賞受賞の名プロデューサー。他に『スティング』『JAWS ジョーズ』『評決』『ディープ・インパクト』『ロード・トゥ・パーディション』など名作・話題作を多数手がけるヒットメーカー。
取材・文:齊田安起子
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