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『アイ・アム・レジェンド』フランシス・ローレンス監督 インタビュー

2007.12.06

“驚異の映像と世界観の中、人間の苦悩を描く超大作”
フランシス・ローレンス監督 インタビュー

出席者:フランシス・ローレンス監督
『アイ・アム・レジェンド』フランシス・ローレンス監督
2012年、人間が作り出したウィルスにより、地球上から人間の姿が消えた。生き残ったのはたった一人の男ロバート・ネビルのみ。自分以外の生存者を3年間探し求めてきたが、いまだ見つけることが出来ない。果たしてロバートはこんな世界に希望を見出すことが出来るのであろうか・・・。
たった一人の男を残して、全人類が死滅!荒廃したNYで、孤独と恐怖と戦いながら生きる男の姿を描いたウィル・スミス主演のSFアクションスリラー『アイ・アム・レジェンド』
無人のNYを見事にビジュアル化させ、ハイレベルな世界観を作り出すと共に、ウィル・スミスから迫真の演技を引き出し、人間ドラマとしても観客を惹きつける。そんな偉業を成し遂げたフランシス・ローレンス監督に話を聞きました。


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SFアクションスリラーだと思っていたのですが、作品を見ると人間ドラマという印象が強く残りました
■フランシス・ローレンス監督(以下、ローレンス監督)「意図的に人間の感情面を作品に取り入れました。最近のSF映画には欠落している要素だからです。世界が終わってしまうような状況の中で、エキサイティングで、感動的で、スリリングなことが起きた時の主人公の感情を描きたかったのです」
感情面はウィル・スミスがほとんどを担っていますね
■ローレンス監督「全編を通して、ほぼひとりの人間しか登場しないので、セリフもあまりなく、無声映画のような作りになっています。そのため、シーンごとに意図していることをウィルが正確に演技で表現しないと、観客を惹きつけることは出来ません。彼の演技力に頼る部分は多かったですね」
もうひとつの主役といえるのが荒廃したNYです。無人で荒廃したNYはどうやって撮影されたのでしょうか?
■ローレンス監督「NYを無人化するのは、大変な作業でした。スタジオやCGを使うのは嫌だったので、NY市から許可を取り、交通も人も止めて本当のNYの街で撮影をしました。実際に街で撮影した後、遠くの風景や飛行機をCGで加えました。更に無人のNYは自然化するので、木や鳥、虫を入れる作業もやりました」
動物が出てきましたが、人間、犬、ネズミにはウィルスが感染するのに対して、鹿、ライオン、鳥は感染していません。感染する、しないの区別はどうされたのでしょうか?
■ローレンス監督「作品の中でも説明していますが、動物の場合は空気感染しません。噛まれたりした場合、血や唾液から感染するのです」
劇中に『シュレック』が登場しますが、『シュレック』を選んだ理由は?
■ローレンス監督「日曜日の朝、起きてみたら自分の娘が『シュレック』を見ている。こんななんでもない日は、悲しいけれどもう戻ってこない。たった3年前までは当たり間だった日常と、たった一人で過ごしてきた今との対比として、『シュレック』を使いました」
作った当事者ですが、監督は本作を見て何を感じましたか?
■ローレンス監督「とても難しい質問ですね。なにせ3、4日前に出来上がったばかりですからね。作品は誇りに思っているけど、今はまだ自分がコメント出来る段階ではないです。1年後ぐらいに、振り返った形でこの作品を評価した方が、良い判断が出来ると思います」
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<フランシス・ローレンス監督 プロフィール>
ウィル・スミス主演『メン・イン・ブラック2』の主題歌を始め、ジャネット・ジャクソン、ブリトニー・スピアーズ・エアロスミスなど多くのビッグアーティストのミュージック・クリップを手がける。2005年キアヌ・リーブス主演の『コンスタンティン』で映画界に進出。GAP、コカコーラなど大企業のCMの制作にも携わっている。
『アイ・アム・レジェンド』
公開日:2007年12月14日
劇場情報:サロンパス ルーブル丸の内ほか全国にて
配給会社:ワーナー・ブラザース映画
公式HP:http://wwws.warnerbros.co.jp/iamlegend/
取材・文:伊藤P