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『転々』 初日舞台挨拶

2007.11.12

“歩けばわかる、やさしくなれる”―小ネタ満載の三木ワールド最高傑作!
日時:2007年11月10日(土)
場所:渋谷アミューズCQN 
登壇者:オダギリジョー、三浦友和、小泉今日子、吉高由里子、三木聡(監督)
『転々』 初日舞台挨拶
借金を抱えた大学8年生と借金取りの心ほどける秋真っ盛りの東京散歩ムービー。散歩の合間に出会うとんちんかんな人々と悲喜こもごもなハプニングを、小ネタ王として名を馳せる三木聡監督が巧みにストーリーに織り込む。
大ブレイクドラマ「時効警察」でも監督と組んだオダギリジョーが、今回は個性派ベテラン陣、三浦友和&小泉今日子、そして、期待の新人、吉高由里子などと共に独特の三木ワールドを盛り上げた。そんな映画の初日舞台挨拶は、キャストからキャストへの質問が繰り広げられ、それぞれ魅力あふれる答えを聞かせてくれた。


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満席の熱気あふれる客席。舞台上にオダギリジョーさん、三浦友和さん、小泉今日子さん、吉高由里子さん、そして三木聡監督が登場。
■オダギリジョー:「今日は有難うございます。三木さんとはもう今回の作品で4度目、今までやらせてもらった役とは違う役で、そのギャップが心地いいです。この作品に関して、取材を受けた記者の方々からの評判がとてもいいので、とても嬉しく思ってます」
■三浦友和:「舞台挨拶の格好をどんな格好で来ようかなと考えてましたが、どんな変わった格好をしても隣のオダギリくんには かなわないので、スーツといえば青山、オーソドックにやってきました(笑)」
■小泉今日子:「みなさん私たち4人を見て、どんな関係に思われますか?じつは映画の中で、この4人でへんな家族を演じています。ご覧になって、アドリブが多いんじゃないかと思われるかもしれませんが、実は全てアドリブなしで、三木監督が独特のニュアンスを出すために細かく事前に考えられて、台本どおりにみんなが演じています。その緊張感が、この微妙な世界観を創れたんだろうなと思います」
■吉高由里子:「こんな素敵な皆さんの仲間に入れたことが幸せです。やさしくてあったかい作品です」
■三木聡監督:「雨の中、こんなに沢山のお客様にお越し頂いて、本当に有難うございます。ぜひ楽しんでご覧頂ければと思います」
これより、キャストからキャストへのユーモアあふれる一問一答がおこなわれた。

■吉高:「『転々』はとても評判がいい作品。どんなシチュエーションでこんな作品をつくるアイデアがうまれるんですか?」
■監督:「取材を受けていて気付いたんですが、出来事を「思い出す」ことから面白いものやネタがうまれるんです。例えば、幼稚園のとき、合奏で僕が大太鼓をやっていたんですね。そして、前にいた女子が木琴を叩いているのを見ていたんですが、片方の棒の先の部分がとれていたんです。でもなぜか、その子は棒だけで意味もないのに演奏し続けていて……。何ていうか、棒だけで木琴を叩いているという虚無感ですか、この感じが好きだなって一番最初に思いました。それと、基本的に追い詰められると面白いことを思い出します。

■監督:「今まで街で見かけた一番変な人は?」
■三浦:「撮影現場で見かけたことがあります。(オダギリさんを見て)このファッションですよ!特別な美意識をもっていらっしゃる、オダギリ君のもののこだわり、考え方すべて、いい意味での変人です。」
■オダギリ:「その答えは、僕なんですか!?(笑)」

■三浦:「80年代ピカピカのアイドルだった頃にした悪さを教えてください」
■小泉:「こんな人前では言えない様なことばっかりしてました(笑)。普通の人なら当たり前なんだろうけど、こっそりデートしたり、こっそり恋したりしました」

■小泉:「『転々』の中では文哉という役柄でしたが、他の役ならどんな役がやりたいですか?」
■オダギリ:「ギターマンがやりたいですね。ご覧になる方は、この役、僕本当にやりたかったので、楽しみにして見て下さい」

■オダギリ:「僕は甘いものが苦手です。そんな僕がチョコレートで包んで食べるとすれば、何がいいと思いますか?」
■吉高:「えーと……。私とか?あ!サムいサムい!甘いものが嫌いなら、近寄らないほうがいいですよ~。オチなくてすいません!」
と、一問一答コーナーは、映画の役同様、吉高さんの摩訶不思議アンサーで終了し、独特の雰囲気をかもし出す監督&キャストのみなさんの素顔がうかがえる、笑いの絶えない楽しい舞台挨拶となった。
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『転々』
配給:スタイルジャム
公開:2007年11月10日
劇場情報:渋谷アミューズCQN、テアトル新宿ほか全国にて順公開
公式HP:http://www.tokyosanpo.jp/
(c)2007「転々」フィルムパートナーズ
あらすじ
借金を抱えた大学8年生の文哉。返済する当てがまったくない文哉に、借金取りの福原は「チャラにしてやる」ともちかける。しかも、現金100万もくれるという。その提案とは、福原の東京散歩に最後までつきあうこと。出発地は井の頭公園、目的地は霞ヶ関。散歩の期限は福原の気が済むまで……。
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プロフィール
『転々』 初日舞台挨拶オダギリジョー
1976年岡山県出身。03年、第56回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作『アカルイミライ』『あずみ』などの作品に出演後、『血と骨』(04)で、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞をはじめ数多くの賞に輝く。近年では、『パッチギ!』(05)、『ビッグ・リバー』(06)、『蟲師』(07)、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(07)、などの公開が続く。TVでは人気ドラマ「時効警察」「帰ってきた時効警察」に出演。
『転々』 初日舞台挨拶三木聡(監督)
1961年神奈川県生まれ。構成作家として、「ダウンタウンのごっつええ感じ」「タモリ倶楽部」「笑う犬の生活」「トリビアの泉」ほか、多くの伝説的なテレビ番組にかかわる。また、作・演出家として2000までシティボーイズ(大竹まこと・きたろう・斉木しげる)のライブを手がける。映画は『イン・ザ・ブルー』(05)、『亀は意外と速く泳ぐ』(05)、『ダメジン』(06)、『図鑑に載っていない虫』(07)と続々公開、気鋭の映画監督としても注目される。
07年、テレビ朝日系のドラマ「時効警察」ではメインの脚本・監督を務める。テンポのいいセリフや小ネタを積み重ね、絶妙なバランスでストーリーにしていく三木監督のスタイルで色々手がけている。
取材・文:田辺奈緒