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サミュエルが自ら出演オファー!『アフロサムライ』木崎文智 監督 インタビュー

2007.10.23

“サミュエル・L・ジャクソン:「これは俺の仕事だ・・・!!」”
出席者:木崎文智 監督
『アフロサムライ』木崎文智 監督 インタビュー
『パルプフィクション』『スター・ウォーズ』シリーズなどに出演し、ハリウッドの中心人物であるサミュエル・L・ジャクソン自らが惚れ込み製作総指揮まで買って出た本作。アニメーション制作はGONZOが、音楽では『キル・ビル』などの映画音楽を数多く手掛けたRZAが担当した。
今回はこの最高にクールなサイバー・アクション・時代劇アニメーション『アフロサムライ』の監督、木崎文智氏にお話を伺った。


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本作を制作する経緯は?
■木崎文智 監督(以後、監督)「岡崎能士氏の原作をプロデューサーがみつけて「アメリカ向けのアニメとして放送したい!」と熱望されました。そこでまずはPV映像を作ったんですね、それをたまたまサミュエル・L・ジャクソンがみて「これは俺の仕事だ・・・!!」と、主人公 アフロの声優を担当することになったんですね(笑)。そこからトントン拍子に話が進んで、日米共同制作となりました。日本側がフィルムを作って、アメリカ側が音楽、アフレコなどの音響を担当しました。映画版に関しては日本で全て作りました」
Ahuro1シュールな設定と派手なアクションに笑いながら観てしまいました
■監督「それは『アフロサムライ』の正しい観方ですね(笑)。アメリカからのオーダーは『キル・ビル』『ブレイド』『パルプ・フィクション』を好む30歳代男性向けで、皆でポテチ食べながら楽しく観れる、パーティムービー的B級テイストの映画ということでした。お話は重い部分もありますが、アフロヘアの黒人侍という作品のコンセプトがすでにオーダーを満たしているようにも思いますね」
10代向けではないですよね(笑)
■監督「そうですね。アメリカでは暴力表現が過激なものは放送できませんし、18禁アニメとして扱われました(日本ではR-15)。向こうではスパイクTVという視聴制限の掛かった局での放送だったんですよ。まぁ、それでも10代の子供も観ていて、評判が良かったと聞いています(笑)。アニメーションとしてはグロい事をやっているんですが、勢いで見せちゃっているアニメなので、そこをカッコイイと思って観てくれたんじゃないかな。マンガアクションをやったことや、コミカルなキャラクターも一つの要因だと思います」
本作へのこだわり、またアメリカ人向けのアニメとして工夫された点はありますか?
■監督「岡崎氏の原作が非常に個性的で、かなりとんがった作品なんですね。まず日本じゃ中々企画が通らないような絵柄・世界観なので、そこにプロデューサーの目が止まったんだと思います。なのでそこをちゃんと作ろうと思いました。アメリカ側は色々と無茶を言ってきましたね。「阿修羅三兄弟にバスケットをやらせてみよう!」とか(笑)。色々と吟味しながらやり過ぎなように気をつけました。黒人+アフロの主人公なので、かなりブラックカルチャーを意識した美術にもしました。そこは上手く反映されていると思いますね。音楽はRZAが担当しているのでHIPHOPの雰囲気がよく出ていて、ブラックカルチャーの部分をカバーしてくれています」
キャラクターも個性的ですよね!監督が好きなキャラクターは?私は“クマ侍”が一番でした!
■監督「クマ侍大人気ですねー。皆さん「クマが好き!」と言いますよ(笑)。原作者の岡崎氏が『スター・ウォーズ』が大好きで、クマはダースベイダーをオマージュしていたり、結構色んなハリウッド作品をオマージュしていますね。アフロドロイドは『ターミネーター』ですしね(笑)。
僕は『無無坊主(ノンノンボウズ)』の“三の字”が好きですね。アメリカではウケないギャグをいうキャラなんです(笑)。アメリカ向けに作っているんですけど、日本側は楽しんで作っていて、そんなのが各所に出てきますよ」
確かに本作を観ていて「楽しんで作っているな~。」感じました(笑)。アフロが酒場で“レモネード”を注文するシーンとか。シュールですよね。
■監督「あのシチュエーションはよく西部劇で登場しますね。本当はレモネードではなくミルクでなんですけどね。酒場に来たガンマンがお酒ではなくミルクを頼む、そして周りの客がちょっかいを出してくる。当初からこのシチュエーションはシナリオにありました。なぜミルクじゃないかというと、レモネードは向こうでは水みたいなもので、飲食店でも水のかわりに出てくるそうです。そこでミルクより伝わりやすいのではないかと、あえてレモネードにしました。向こうではウケていたみたいですよ(笑)」
Ahuro2殺陣のシーンはカッコイイですよね。ありえない動きが目を惹きました。
■監督「フィルムのテイストはカンフー映画のような勢いのあるものを目指しました。作画に関してはアニメーターの頑張りが大きいですね。要所で優秀なアニメーターに参加していただいています。僕の予想を超える原画があがってくるんですよ。それが楽しみで、演出してるようなもんです」
サミュエルの声を客観的に聴いてどう思われましたか?
■監督「黒人特有の渋い声質がアフロにぴったりでしたね。アフロ自体はそんなに喋らないので、サミュエルにはニンジャニンジャの方で頑張ってもらいました。ニンジャニンジャのテンション高めなセリフも違和感無く聴くことが出来ました。さすがハリウッドで賞をとる俳優さんですよね(笑)」
映画全体を通してのテーマは?
■監督「登場人物から想像する以上に原作は重々しいお話だったりします。アフロは父の仇を憎み、立ちふさがる敵を殺していきます。でもその過程で仲間だった仁之助に復讐心を持たれてしまいます。ハチマキを持つ者の宿命で「殺したら、殺される」、そんな“復讐の輪廻”がテーマです。」
Ahuro3ちょっと考えさせられるというか、悲壮な場面もありましたよね。
■監督「そうですね。ジンノスケがクマの被り物をしているのは、実は悲しみの象徴だったりとか。コミカルに見えるんだけど悲惨な過去を背負った人物像だったりとか、ギャップが激しいですよね(笑)」
では、監督が考えるアフロの“必殺技”は!?
■監督「必殺技・・・・・・、アフロヘアーを使ったものが面白そうですね(笑)。打ち合わせでは遊びで「アフロヘアーで体を包んで、炎から身を護る」とか、盛り上がってました(笑)」
最後にメッセージをお願いします
■監督「様々な年代の方に観ていただきたいですね。もちろん好きな人には堪らなく楽しんでいただけると思います」

何も考えずに楽しめる作品でした!殺陣のシーンは凄すぎて、逆に笑いが出ます(笑)
現在は、ハリウッドでの実写映画化の企画が進行中というから(もちろん主演はサミュエル・L・ジャクソン!)、今後も目が離せない作品です。
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『アフロサムライ』
配給:トルネード・フィルム
公開:2007年10月27日
劇場情報:シネマライズ他全国ロードショー
公式HP:http://www.afrosamurai.jp/

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Ahu6
【本編】
約654分
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【映像仕様】
16:9 / スクイーズ収録
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