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『さらば、ベルリン』ジョージ・クルーニー インタビュー

2007.09.07

“喧嘩に弱い男が好きなんだ”
日時:2007年8月1日
出席者:ジョージ・クルーニー
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 ⇒ このインタビューの動画は……パソコンテレビ「GyaO」へ!!(2007/10/22 12:00まで)
『オーシャンズ』シリーズのジョージ・クルーニー&スティーブン・ソダーバーグ監督コンビが、今度はクラシック映画へのオマージュがバリバリ漂うフィルム・ノワールを作り上げた。ドイツ降伏直後のベルリンを舞台に繰り広げられる男と女の危険な愛と駆け引きを描いた『さらば、ベルリン』。派手な『オーシャンズ13』とは打って変わって、激渋のクラシックムービーに挑んだジョージ・クルーニーに話を聞きました。


クラシック映画へのオマージュが多分に入っていますが、クラシック映画はお好きなのですか?
■ジョージ・クルーニー(以下、ジョージ)「大好きさ。特にこのフィルム・ノワールというジャンルがお気に入りなんだ。マイケル・カーティス監督(『カサブランカ』)、ジョージ・スティーブンス監督(『ジャイアンツ』)とか40年代の作品が良いね(注1)」
もしもジョージさん主演で、予算も好きなだけ使って良いよと言われたら、どの作品をリメイクしますか?
■ジョージ「ハハハッ、パーフェクトだね。良い映画はリメイクする必要はないけど、フィルム・ノワールであまりデキの良くない作品だったらリメイクする価値はあると思う。例えば『カサブランカ』をリメイクするのだったら、再公開した方が良いね」
最近の映画ファンはあまりクラシック映画を見ていないと思うのですが、この作品をきっかけに数々の名作に触れて欲しいですか?
■ジョージ「家に試写室があるから、よく仲間を呼んで上映をするんだ。その時に子供たちも来るんだけど、白黒映画というだけで嫌がられる。でも『アラバマ物語』『素晴らしき哉、人生!』といった名作を最後まで見せると、物語がよく出来ているから気に入ってくれるよ」
『さらば、ベルリン』で演じられた記者ジェイク・ガイズマーはどんな人物だと思いますか?
■ジョージ「日和見主義の人物だし、現実に失望している。そして、ロマンティストだね。ロバート・ミッチャムがフィルム・ノワールで演じていたようなキャラクターだ。」
ジェイクは主役だし、タフガイかな?と思ったのですが、かなりボコボコにされますね。一度も殴り合いで勝てません。
■ジョージ「彼はジャーナリストだからね。ファイターじゃない。ペンで戦うんだ。僕は彼のように欠点があって、喧嘩に勝てないような人が好きなんだ」
今回共演されたケイト・ブランシェットさんの魅力は?
■ジョージ「メリル・ストリープがあの世代で賞賛されているように、僕たちの世代の中では最高の女優だと思う。昨年アメリカで公開された3作品(『バベル』『あるスキャンダルの覚え書き』『さらば、ベルリン』)全てが素晴らしかった」
スティーブン・ソダーバーグ&クルーニーというコンビが定着していますが、なぜ、何度もソダーバーグ監督と仕事をするのでしょうか?(注2)
■ジョージ「ずっとパートナーシップを結んでいるね。考え方が似ている。『オーシャンズ13』は実験ではないけど、『さらば、ベルリン』『ソラリス』はとても実験的だ。そういう作品も彼は演出できる。僕も実験的な作品は好きだから、そういった意味でも良い関係でいられるんだ」
『オーシャンズ13』に比べると地味で渋めの作品です。最後にこれから見る方々にアピールをお願いします。
■ジョージ「確かに渋いね。大衆向けではなく、小さいオーディエンス向けの作品だ。でも『オーシャンズ13』のような商業的な作品をやるからこそ、こういう個性的な映画も撮れるんだよ」
注1)ジョージ・スティーブンス監督は40年代を含め、あまりフィルム・ノワール作品を撮っていない。
注2)98年『アウト・オブ・サイト』から始まり、以降『オーシャンズ11』(01)、『ソラリス』(02)、『オーシャンズ12』(04)、『さらば、ベルリン』(06)、『オーシャンズ13』(07)で、監督&主演としてコンビを組んだ他、『ウェルカム・トゥ・コリンウッド』(02)、『コンフェッション』(02)、『インソムニア』(02)、『シリアナ』(05)、『グッドナイト&グッドラック』(05)など、多くの作品で製作総指揮&出演、共同製作などとして共にクレジットされている。
『さらば、ベルリン』
公開日:2007年9月22日
配給会社:ワーナー・ブラザース映画
劇場情報:TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて
公式HP:http://www.saraba-berlin.jp
取材・文:伊藤P