『銀色のシーズン』 瑛太インタビュー

2007.12.25

“バカ”に徹し、命がけで挑んだ《雪猿》ムービー完成!
出席者:瑛太
『銀色のシーズン』 瑛太インタビュー
雪山から街中まで縦横無尽に飛び回る3バカトリオ《雪猿》のアクロバティックなはじけっぷりがコミカルかつ爽快な映画『銀色のシーズン』が完成した。
06年の大ヒット映画『LIMIT OF LOVE 海猿』の羽住英一郎監督の最新作で、公開は年明けの1月12日。それに先立ち、同世代の玉山鉄二、青木崇高と共に《雪猿》として、スピードと迫力満点のスキー・シーンにも挑戦した主演の瑛太に話を聞いた。
撮影前には全然滑れなかったというスキーのことや、持ち前の運動神経と「人間不可能なことはない」と信じ、ケガしてもいいやと覚悟を決めてやり通した撮影について語ってくれた。


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撮影は楽しかったですか?
■瑛太:「そうですね、楽しかったです。辛かったことって記憶に残ってないです。みんなで滑ったり飲みに行ったり。そういう連帯意識を高めてやっている中で物づくりができて楽しかったですね」
3ヶ月もの長いロケをされたわけですが、『銀色のシーズン』はオリジナルストーリーということでキャラクターにも羽住監督の強い思いが込められていると思います。主人公・城山銀をどのように演じてほしいと言われましたか?
■瑛太:「まず撮影前に”バカになってほしい”と言われました。その”バカ”って言葉がキーワードになっていて。普段僕は人前でバカを見せるということがないので、自分を解放するために何かが必要だなって思って。ただ単に解放するっていっても難しいし。それでスキーとの出会いがあって。スキーを滑りながら、小さい頃に感じていた楽しさというか、心底楽しむということができたので、そこでバカになって行くというか。その感じがスキーかなと」
そのスキーがメインの映画ですが、撮影前の腕前は?
■瑛太:「全然滑れなかったです。さっきも玉山くんと取材を受けていて、”瑛太、一番滑れなかったよな”って」
そうなんですか!? 準備としてスキーのトレーニングはどのくらいされたんですか?
■瑛太:「撮影の1年前にスキーとはこういうものだっていう合宿みたいなのがあって。そのときはまだ出演は決まってなかったんです。もしかしたらオーディションだったのかもしれないですけど(笑)。なんとなく楽しめるかなって感じで。撮影入る前に1週間から10日間くらい練習があって。先に青木くんと玉山くんが入っていて、2人ともすごく上手で、僕はモーグルも滑らなくちゃいけないし不安だらけだったんですけど、何日かやっているうちに吹っ切れたというか、自分自身で楽しんでいれば身についてくるし、そこからですね」
すごい進歩ですね。もちろん運動神経がいいんでしょうけど。
■瑛太:「運動神経には自信がありますね。そういう面で俳優としてやって行く上でやらなきゃいけないことに不安があるわけじゃなくて、やっていけるだろうっていうか、人間不可能なことはないだろうって思ってるんで」
それは大切ですよね。
■瑛太:「根拠のない自信ですけど(笑)」
元日本代表のモーグル選手役ですから、撮影ではモーグルのコースも滑られたんですよね?
■瑛太:「はい、エアーは跳んでないですけど」
跳んだら怖いです。
■瑛太:「多分、ここにいないです。フフフ」
それにしても、全然滑れない状況からすごい成長ですよね 。
■瑛太:「楽しくなりましたよね」
そろそろシーズンですが。あ、でも、仕事があっていけないですよね。
■瑛太:「でも、行きたいです。一日あれば多分行けると思うんで。まず、タイヤを雪用にしなきゃダメですよね」
具体的ですね。でも、次は大河ドラマにも出演されるわけだし、ケガをしないでくださいとか、焼けないでくださいとか色々あるんじゃないですか?
■瑛太:「内緒で行きます(笑)」
行っちゃったもん勝ちですね。ところで、先程のモーグルの話に戻りますが、最初にコースのスタート地点に立ったとき、怖くなかったですか?
■瑛太:「最初は怖かったですね。ある程度滑れるようになってからコブの練習に入りましたけど、コブとコブの間を真っ直ぐに滑ることは勇気があればできることですけど、一つ一つちゃんと板を滑らせて行く技術が難しくて。モーグルの基礎であるコブの練習を白馬の色んなスキー場へ行ってしましたね」
見ているとスリルがあってモーグルってすごく面白いんですが、腰や膝に衝撃がありそうなんですけど…。
■瑛太:「他にもジャンプ台から飛び込んで行く冒頭のシーンも、自分でやってほしいと言われてやりましたからね。そういうのって普通は俳優に対してのケアがあるじゃないですか。ケガをしたら撮影がストップしちゃうから。でも、やっているときは、ケガしたらケガしたでしょうがないと思ったんですよ。スピードにも慣れないといけないし。自分としても慣れたかったし。だから、どっかで無茶をしてたけど、でも一度もケガはしなかったですね。もし、僕がケガをして撮影がストップしたら、それはそれまでだなって思ったんです。それでもいいやと思ったんですね。命がけというか。もし僕がケガをして、他のキャストが選ばれてやるとしても、それはそれでしょうがない。でも、僕だけケガはしなかったんですけど」
その覚悟があったからこそ、画面から躍動感が伝わり観ていて楽しめるんですね。そういうスキーシーンに加えて、ドラマの部分にも見どころがあるんですが、瑛太さんが演じられた銀は、モーグル選手として10代で注目を集め、町の人々の期待を一身に背負いますが、試合中にケガをして競技生活も辞めてしまい挫折しますよね。ああいう風に注目されて期待されて、必至に応えようとすることに、瑛太さんご自身は共感できますか?
■瑛太:「僕自身は、今回のような映画も、他にも主演としてやらせていただいた作品もありますけど、あまりそういうことは意識してないですね。取材になって、”じゃ瑛太さん、お願いします”みたいなことになると、あ、主演なんだっていう自覚が持てるんですけど。それよりもそのキャラクターになっていればいいんじゃないかなというか、あまりプレッシャーみたいなものって感じないですね。責任持てよと言われれば、そういうことなのかもしれないですけど」
映画はみんなでつくるものだし、一番責任があるのは監督なんじゃないでしょうか。でも、モーグルは個人競技ですよね。サッカーや野球はチーム・プレイだし、そこが違うのかもしれませんね。
■瑛太:「そうですね。僕もサッカーやってましたけど、一人がいいなと思います。自分の責任じゃないですか、全部。サッカーだと自分が自殺点とかしたらすごい落ち込みますけど、モーグルでこけたら全部自分の責任ですからね。個人競技は自分との闘いかなという気がします」
全部自分の責任だという思いが、銀の場合も強いんでしょうね。結局、その時点から彼の時間は止まっているというか、今、楽しくやっているように見えても、実は心にひっかかるものがあって、彼は試合も選手としてのキャリアも途中で投げ出してしまった中途半端な自分を感じているわけですが、瑛太さんにはそういう経験はありますか?
■瑛太:「そうですね。ずっとサッカーやってましたけど。挫折というか、そういう感覚はなくて。自分は今までやりたいことだけやって来たし、サッカーもプロを目指してましたけど、やりたくないなと思ったら辞めたし。後悔みたいなことって、女ぐらいじゃないですかね(笑)」
えっ!?
■瑛太:「恋愛じゃないですかね。具体的には言えませんけど(笑)」
恋愛は死ぬまで何度でもできるから大丈夫ですよ!
■瑛太:「アハハ、ありがとうございます!」
映画の中で銀は最終的には新たな一歩を踏み出します。注目の若手俳優として映画にテレビに大活躍の瑛太さんの次なるチャレンジは?
■瑛太:「うーん、今やっている現場を一生懸命やることと、この映画をちゃんと宣伝したいと思ってます。色んな人に観ていただきたいので。チャレンジしたいことは…なんですかね。仕事も色々チャレンジしたいですね」
では、最後に『銀色のシーズン』のPRをお願いします。
■瑛太:「『銀色のシーズン』という映画が出来上がりました。僕自身、自信をもってこの映画をお勧めしたいと思います。ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。よろしくお願いします」
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『銀色のシーズン』
配給:東宝
公開:2008年1月12日
劇場情報:全国東宝系にて
公式HP:http://www.g-season.jp/
あらすじ
“モーグルの町”桃山町は、このところ隣町の黒菱リゾートに観光客をすっかり奪われていた。そこでひねり出した起死回生のプランが「雪上結婚式」。その記念すべき第一号の花嫁・綾瀬七海が東京から到着し、町を挙げて張り切って出迎える。が、町の人々には気掛かりが一つ。それは、雪山を危険も迷惑を省みず暴れ回るトラブルメイカー・城山銀と仲間たちの《雪猿》トリオの存在だった…。
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プロフィール
『銀色のシーズン』 瑛太インタビュー 瑛太
1982年12月13日生まれ、東京都出身。TVドラマを経て映画デビューは02年の『青い春』。現在、ドラマ、CM、映画に幅広く活躍中の注目俳優。主な出演作に『サマータイムマシン・ブルース』『嫌われ松子の一生』『どろろ』『アヒルと鴨のコインロッカー』など。08年のNHK大河ドラマ「篤姫」にも出演する。
取材・文:齊田安起子



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