『椿三十郎』 完成披露記者会見

2007.11.26

椿三十郎は1番バッター!! 甦ったヒーローは一味違う!
日時:11月22日(木)
場所:グランドハイアット東京
出席者:織田裕二、豊川悦司、松山ケンイチ、鈴木杏、中村玉緒、森田芳光(監督)、角川春樹(製作総指揮)
『椿三十郎』 完成披露記者会見
黒澤明監督のオリジナル版を知っている人も知らない人も充分に楽しめる、傑作時代劇をリメイクした『椿三十郎』は、大いに笑ってハラハラしてスカッとできる、まさに娯楽大作。そんな注目作が完成しお披露目の日を迎え、主演の織田裕二をはじめとするメインキャストと森田芳光監督らが顔を揃え記者会見を開いた。「自信をもって世に出せる作品になった」と挨拶した森田監督は、有名な二十一人斬りのシーンについて「人間的なプロセスを見せたかった」と、演出面での新味について強調し、その森田監督から「今の椿を演じほしい」と要請を受けて挑んだ織田も、自分なりのヒーロー像や、ただかっこいいだけではない殺陣の意味合いなどについて語った。


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まずは製作総指揮をつとめる角川春樹氏よりご挨拶
■角川:「映画が出来上がってもう9ヶ月経ちますが、ようやく自分が45年前に観た映画が甦ってくる。椿三十郎という永遠のヒーローが甦ってくることを大変喜んでおります」
『椿三十郎』 完成披露記者会見製作発表では尊敬する黒澤監督作品に身も引き締まる思いと発言した森田芳光監督は
■森田:「身の引き締まる思いがずっと続いています。この会見で皆さんを見て、あらためて豪華なメンバーだと思います。ほんとうに素晴らしいメンバーと一緒に映画ができてすごく幸せです。今日、全国一斉に完成披露試写会があるんですが、自信を持って世に出せる作品になったのでよかったと思います」
続いて、主人公・椿三十郎を演じた織田裕二さん
■織田:「こんなにたくさんの方にお集まりいただき喜んでいます。色んな質問に答えたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします」
次に三十郎の敵役・室戸半兵衛役の豊川悦司さん
■豊川:「僕の大好きな黒澤作品『椿三十郎』のリメイクに呼んでいただきまして大変光栄に思っております。それにも増して森田監督、織田さんをはじめとするここにいらっしゃる共演者の方々と1本の映画をつくれたことを喜びに感じています」
若侍衆のリーダー、井坂伊織役を演じたのは松山ケンイチさん
■松山:「僕は時代劇は初めてで、今回、侍役を初めて演じさせてもらったんですが、普段の僕の生き方と全然違っていて、難しかったのと同時に楽しくやれました」
『椿三十郎』 完成披露記者会見藤田まことさん扮する城代家老の娘・千鳥役の鈴木杏さんは
■鈴木:「こんなに面白い映画に参加できてほんとうに幸せ者です。早く映画館で観たいなと思っています」
そして、千鳥の母で、城代家老の妻、睦田夫人役で12年ぶりの映画出演となった中村玉緒さん
■中村:「玉緒でございます。私は時代劇に憧れて女優になりました。でも、少し遠のいておりまして、とくに映画は遠のいておりましたのに、こんな素晴らしい役をいただいて、昨年の12月まで夢のような毎日で、台本が一つずつ進んで終わって行くのが寂しかったです。ほんとうに楽しい3ヶ月を過ごさせていただき、幸せだと思っております」
椿三十郎は9人の若侍と過ごして、こいつら可愛いなと思ったり刺激を受けたりしたのではないか思いますが、実際に織田さんは、松山さんをはじめ若い俳優さんたちと共演されてどうでしたか?
■織田:「松山くんは経験が多少あったと聞いていましたが、他の8人はオーディションで選ばれたと聞いていて、僕も20年前映画でデビューしたときはオーディションだったんです。この作品は大ベテランのスタッフが凄い意気込みで臨んでいて、これほどの緊張を味わうことはなかなかないと思うんですね。その中でひとりひとり個性があって、それをまた監督が、お前はこういう役を演じなさいと丁寧にひとりひとりに渡しているのを見て、こういう作品に出会えてほんとうによかったなと思います。撮影が終わって1年近くになりますが、彼らのその後も気になるんで、他に出ていると聞くと観てみようかなと思ったりします。可愛いです(笑)」
『椿三十郎』 完成披露記者会見
松山さんは思い切り織田さんにびんたされるシーンがありますが…?
■織田:「そうですね、びんたの前に重要な殺陣がありまして。今回の作品はパンパンとかっこいい殺陣をやって、はいおしまいというのは一つもないんですね。それぞれ意味があって。そのびんたの前の殺陣というのは、人の命の重さを知りつつも斬らざるを得ない状況なんです。それを受けて、どうして多くの犠牲者が出てしまったんだということをちゃんと考えるという意味でのびんただったんで、ほんとうは叩かずに済めばそれでよかったんですが、実際、思いっ切りやらせていただきました。相当痛かったと思います」
■松山:「本番中は痛いとか痛くないではなくて、井坂伊織という役は、目の前で人が死ぬということを経験していないんです。刀を持つことの意味を分っていない部分があって、そういうところでお芝居をしていました。カットがかかった後にだんだん腫れてきて赤くなって顎が開かなくなって、織田さんは笑いながら大丈夫かって(笑)」
『椿三十郎』 完成披露記者会見では、三人の男優さんにそれぞれの印象を伺いたいと思います
■織田:「豊川さんとは実は初めましてで。前作は大スターの三船さんとまだ新人だった仲代さんという関係でしたが、今回の三十郎と半兵衛はそれとは一味違うものができたかなと思います。豊川さんが長年やってらっしゃることも知ってましたし、そこで何か半兵衛と三十郎との間に、お互いに闘わなくてはいけないときでも認め合っていて、勝ち負けで終わらないとうか。敗者に対する礼の尽し方とか、今忘れられがちな大事なカタルシスというかそういうものがこの作品で作れたのは、豊川さんのおかげだと思っています。松山くんに関しては、すごく色んな引き出しがこれからできるんじゃないかなっていう可能性を感じました」
■豊川:「年齢的には僕の方が上なんですが、織田さんはキャリア的には大先輩にあたる人で、僕が芝居とか何にも興味なかった頃に、すでに主役で『湘南爆走族』とかやられていたわけで、そういう意味では、今回、織田さんが三十郎役ということで僕自身ものすごく興味と期待をもって現場に入りました。実際、織田さんと仕事をさせてもらって、懐の深いというか、度量の大きいスターというのは、こういうタイプの俳優さんを言うんだろうなと感じました。思い切って胸を借りてぶつかることができたという感じです。松山くんに関しては、この映画の中では絡みもありませんし、何の興味もなかったんですが(笑)、この後に撮影した森田監督の『サウンスバウンド』ではたっぷり絡みがありまして、たっぷり楽しませてもらいました。とても才能のある若手で、これからどんどんどんどん追い抜かれて行くんじゃないかと思います」
■松山:「僕は『椿三十郎』をやっていたとき、ずっと豊川さんにビビっていて、あんまり話せなかったんですが、『サウスバウンド』でまたやらせていただいて、そのときは話す機会があって、無口な方だと僕は思うんですが、一言一言が面白いんですよね。僕もボソッと喋ったことで笑いが起きるようにがんばりたいと思います(笑)。織田さんは、初めてということもあってすごく緊張していた僕らを常に見ていてくれて、緊張を解いてくれるような空気を作り出してくれました。すごく尊敬しています。僕が一番、織田さんの好きなところは、世界陸上の司会をやっていたときに、すごい興奮して無邪気に笑っていたところです。織田さんを見て、いつまでもこういう風に無邪気に笑っていたいと思いました。好きなことは好きって、なんか仕事してないような感じで(場内、爆笑!)、それがすごい好きです。僕も真似したいと思います」
『椿三十郎』 完成披露記者会見織田さん、今の松山さんのお話を受けていかがですか?
■織田:「なんか褒められたのかけなされたのかわかんないですが、とにかく、そろそろ四十郎なので考えます」
この作品の面白さの要に睦田夫人とお嬢さんの千鳥のおっとりとした素晴らしく上品な母娘の存在があると思います。演じられたお二人には、今の時代ではなかなかお目にかかれない素晴らしいキャラクターを演じてみての感想と、共演された男性陣にも一言お願いします。
■中村:「私は本番前までは喋っていたい方なんですが、今回は我慢をいたしまして、ちょっと落ち着かないといけないということで。そうしたら知らないうちに酔ってしまって自分で。そのトーンを他でも使いそうになったくらいです。杏ちゃんとはドラマで一緒になったことがあるんですが、すっかり大人になってしまって、小学生だったんですよ。宿題してたのがこんなんなっちゃって、ニキビもできて。それがとってもやりやすかったっです。今、こんな人いやはりますのかね? こういう落ち着いた方。モデルさんがなかったんで難しかったんですが、現場でセリフを言っているうちに、そういう気持ちになりましてね、衣裳も綺麗だし、そして椿が流れるところも綺麗だし。お馬さんまでが上手いこと芝居をするんでございます。よう上手いこと止まりましたな。私、素人みたいになってしもうて、椿とか手紙とかがあんなに上手いこと行くもんかと。残念ながら豊川さんとは記者会見とお参りのときだけしかお会いしないんです。松山くんは若い人たちと一緒に、よう食べましたなぁ、おやつを。織田さんは必ず、自分がちょっと先に終わると、私たちのところに来て、雑談をして帰られるんです。これはやっぱり、ご本人はそんな計算はないんでしょうが、私が止めたんでしょうか?」
■織田:「いえ、あのそういうわけじゃないんですけど、玉緒さと一緒にいると帰り辛くなっちゃって(笑)」
■鈴木:「今までに経験したことがないタイプの役で、こんなにゆっくりセリフを喋ったのも初めてで。喋りながら次に言うセリフを忘れちゃうんじゃないかと不安になるくらいでした。玉緒さんが現場でお作りになった睦田夫人の雰囲気がすごくお上品で柔らかくてすごく素敵だったので、そこについて行けばいいと思って毎日演じさせていただきました。すごく楽しかったです」
■織田:「お二人はまったく違うタイプなんですが、ゆぅーっくーり喋ってらして、ゆっくり喋るのってすごく大変だと思うんですが、聞いている方も結構大変でして。その間の感じは観ていただけるとよくわかると思います。男だらけのトーンところっと違って、素晴らしい女優魂を見せていただきました。感謝しております」
前作と台本が同じということは、主役の違いが大きな注目点だと思うんですが、織田さんには前作を意識したところ、もしくは自分らしさをだしたところについて、森田監督には二十一人斬りのシーンについて伺いたいとます。前作は1分だったと思いますが、今回は2分30秒に延びているので、その辺にこだわりがあったのでしょうか?
■織田:「僕は森田監督にラブコールをいただいて、どうしても三十郎をお前でやってほしいと言われたのを受けたわけですが、恥ずかしながら、それまで前作は知りませんでした。その後、過去の作品を観て、当時の台本をいただいて、何しろ面白くて、僕も一ファンになってしまったんですね。三船さんが演じた三十郎は男から見てもとてつもなくかっこいいですし。また、白黒の絵がなんとも言えず雰囲気があってかっこいいんです。自分がやるんだという思いで台本を開いたときには、時代劇だとか、45年前のリメイクだということはまったく感じなくなりました。あれっ、喋り言葉は今でも使っているような言葉で、内容は、苛めや汚職、不正といったことで、2007年の今を描いているという感覚でした。監督には椿三十郎は4番バッターではなく1番バッターだよ、今の椿を演じてほしいと言われまして。そこから自分なりの椿を組み立てました。室戸とのシーンも前作とはかなり違った意味合いになっていると思います。松山くんたち若侍との関係も、十把一絡げに、おいおいお前らという感じじゃなくて、ひとりひとりの個性をせっかく監督が立てているんで、それを見て一瞬考えさせる間を与えてから、おいお前らと結論を言う。自分が若侍だったら、どういう人なら付いて行きたくなるかなというところを考えました。それでも反発する奴は出てくるでしょうが。ひとりひとりを見つつ考えさせるというのが一つ違うところかもしれません」
■森田:「二十一人斬りの時間の差というのは、恐らくサッカーで言えば、ゴールシーンをただ映すのではなく、誰かからパスを受けたフォワードがシュートをしたみたいなプロセスを今回は描いたということだと思います。ただ斬る、殺されるということではなく、どうやって三十郎が相手に対し挑んでゆき、何人目で疲れて何人目で刀が斬れなくなったなと感じたりとか、そういう人間的なプロセスの意味合いを殺陣に出したということで時間が延びたんだと思います」
『椿三十郎』 完成披露記者会見椿三十郎には永遠のヒーローというイメージがあります。キャストの皆さんにとってのヒーローは誰ですか?
■織田:「椿自身がどう感じているかは別にして、端から見ればたしかに椿もヒーローですね。僕は、誰でもヒーローになれる瞬間があると思ってます。毎日家で料理をしたり洗濯をしている専業主婦の方であっても、人のために何かをしている瞬間、ヒーローになれるという気がしています」
■豊川:「子どもの頃はすごくたくさんいましたが、大人になってくると自分の周りにヒーローがいなくなってきますが、自分自身がいつかヒーローになれるようにコツコツやっていきたいと思います」
まだヒーローじゃないですか?
■豊川:「そういうツッコミは苦しいんですけど(笑)」
■松山:「僕も誰でもヒーローになれるんじゃないかと思っているんですけども、『男たちの大和/YAMATO』から角川春樹さんと一緒に仕事をさせてもらってたくさん話をしてきたんですが、角川春樹さんの周りにいる人たちはみんな笑顔で楽しそうなんですよね、で、角川春樹さんは自由に言葉を話していて、何も束縛されていないような感じがして、そういう風に僕らに自由を見せてくれるところがあって、それにすごく救われるというか、ヒーローだなって思わせてくれます。だから、角川春樹さんはヒーローです」
■鈴木:「毎回、現場でご一緒させていただく監督や共演者の方々が、主に先輩方なんですけど、やっぱりヒーローに見えますね。今回も森田監督をはじめ、織田さん、豊川さん、松山くん、そして玉緒さんがヒーローでした」
■中村:「毎日一緒にいることが幸せだな感じる人。決して外見だけでなく、毎日の言葉とか。甘い言葉が気持ち悪くなく出る人がヒーローだと思います」
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『椿三十郎』
配給:東宝
公開:2007年12月1日
劇場情報:日劇3ほか全国東宝系にて
公式HP:http://www.tsubaki-sanjuro.jp/
(C)2007「椿三十郎」製作委員会
■あらすじ
上役の汚職を暴こうと立ち上がった井坂伊織ら9人の若侍。志しはあっても今一つ頼りない彼らを見兼ねた浪人が助太刀を買って出る。椿三十郎と名のるその男は、抜群の剣の腕と知恵で敵を翻弄し黒幕に近づいて行く。
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プロフィール
『椿三十郎』 完成披露記者会見織田裕二
1967年12月13日生まれ、神奈川出身。87年『湘南爆走族』で映画主演デビュー。以後、TVドラマ、CMでも活躍。主な映画作品に『就職戦線異常なし』『卒業旅行~二ホンから来ました~』『踊る大捜査線THE MOVIE』『WHITE OUT』『T.R.Y.』 『県庁の星』などヒット作多数。
取材・文:齊田安起子



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