『ミスター・ロンリー』ハーモニー・コリン監督 インタビュー

2007.11.22

“ハーモニー・コリン監督が贈る、不器用な二人の切ないラブストーリー”
出席者:ハーモニー・コリン
『ミスター・ロンリー』ハーモニー・コリン監督 インタビュー
パリに住むアメリカ人青年マイケルは、不器用な性格から自己を社会へ適応させるためにマイケル・ジャクソンとして生きていた。そうすることにより、人とのコミュニケーションをかろうじて行うことができていたのだ。そんなある日、マリリン・モンローとして生きる女性との奇跡的な出会いによって、人生の転機が訪れる。
『ガンモ』で映画界に衝撃を与えたハーモニー・コリン。『ジュリアン』から8年を経て新作『ミスター・ロンリー』を撮った彼にお話を伺った。


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8年ぶりの新作ですが、『ジュリアン』を撮り終えてから今作に至るまで、どのような活動をされていたのでしょうか?
■ハーモニー・コリン監督(以降、コリン)「8年前に前作を撮ったとき、もう映画作りをやめようと思ったんです。もう何も言う事は残ってなかったし、頭の中があまり健康な状態ではなかったんです。乞食みたいな感じになってました。なので、ここで映画業界から消えるのが一番いいと思って、あちこち旅行しているうちに、自分を見失ってしまったんです。だけど、数年前にやっと、自分のことをよく思えるようになってきて、頭もすっきりしてきました。そしたら、またいろいろなイメージが浮かんでくるようになったので、また映画を作ろうという気持ちになりました」
Ml1_2本作の主人公はインパーソネイター(モノマネをして生きる人たち)ですが、彼らを主人公に選んだ理由は?
■コリン「映画を作る上で、いつもクレイジーなキャラクターとか変な人たち、一般に社会の外側にいる人たち、そしてどこか脅迫的な観念を持っている人たちに魅かれるのですが、インパーソネイターの脅迫観念的な部分にとても魅かれたんです。そして、そういうモノマネをする人たちをヒッピーのコミューンみたいな感じで、共同生活させたら面白いんじゃないかとアイデアを得ました。それぞれアイドルやアイコンのモノマネをしている人たちの神話みたいなもの、つまり彼らの性格とか資質とかを、ストーリーに組み込んだら面白いと思ったんです。それからモノマネをする人たちのビジュアル的なイメージも面白いなと思いました」
この映画では、マイケルたちの物語と最後まで交差しない、パナマの尼さんたちの物語も同時に描かれていますが、この2つの関係性について教えてください。
■コリン「両方の物語について長い間考えていて、最初は2つの映画にしようかと思ったのですが、結局同じことを言っていると思ったので、一つにしました。シスターたちの話はもう一つの物語の寓話的な存在になっていると思います。もう一つの物語の詩的な句読点、アクセントになっていると思いました。それは希望だったり、執着だったり、自分ではない何かになりたい、あるいはユートピアを作る、信じれば叶う、といったもので、この2つの物語は感情的にも映画的にも十分つながりがあるので、これ以上交差させる必要はないと思いました」
起用された俳優たちについて起用の理由、印象などを教えてください。
■コリン「いつも仕事をする時に家族とか友達とか、自分が信頼している人たちと仕事をするのが好きなんです。そうすることによって、映画の意味が大きくなるんです。少なくとも自分にとってはね。それぞれ違う理由で参加してもらった人たちに登場してもらったのですが、一緒に仕事をしたい人リストを作って、一緒に仕事したい人たちと映画を作りました」
Ml2実際の撮影現場はどの雰囲気でしたか?
■コリン「僕は、撮影の雰囲気が混沌としていて、自然で、有機的なのが好きなんです。いつも役者には衣装を着てもらって、すぐに即興ができる、ぎりぎりのところまで追い詰めることができるような、いろんな実験ができるような雰囲気が好きなんです。だから、いろんな過ちがあったり、ランダムになったり、カオスがあったりするのが撮影の醍醐味だと思っています」
今回弟のアヴィと脚本を共同執筆していますが、これはどのように実現したのでしょうか?
■コリン「映画を長いこと作っていなかったので、何か新しいことをしたかったんです。この映画を野心的なものにしたかったし、脚本を書くというのはある程度規律が必要なんだけど、今回はそれがありませんでした。僕の弟は本当に変わっていて、いつもパイプを吸っていて、タートルネットしか着ないし、いつも帽子をかぶっています。地下室に住んでいて、ボクシングの試合しか観ないし、マクドナルドのチキンナゲットしか食べないんです。これぐらいクレイジーな人となら、何かできると思いました。そこで弟に電話して、「3ヶ月分のチキンナゲットを買ってやるから、一緒に脚本を書かないか?」と言いました。弟は「3ヶ月もチキンナゲットを買ってくれるなら、なにか大きなことに違いない!」と、あわてて飛んできてくれました(笑)」
最後にメッセージをお願い致します。
■コリン「しばらく映画を作ってなかったんですが、久々に新作を撮りました。モノマネ師の話とシスターが飛行機から飛び降りるというとんでもない物語になっています。皆さん、映画館に観に行ってくれれば嬉しいです。観に行かないんだったら、銀行強盗とか小さな犯罪とか犯して刑務所に行けば、面白い話ができると思うよ。それが嫌だったら、映画を観てください」
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『ミスター・ロンリー』
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
公開:2008年新春第2弾
劇場情報:シネマライズほか全国にて順次公開
公式HP:http://misterlonely.gyao.jp/
(C)2006 O’South Limited, Love Streams agnes b. Productions, Metropolitan Film Productions Limited and Fuzzy Bunny Inc.



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