『ボーン・アルティメイタム』  マット・デイモン来日記者会見

2007.10.19

ついに完結!“ジェイソン・ボーン”ことマット・デイモン、好感度抜群の来日会見!!
日時:10月18日(木)
場所:ザ・リッツ・カールトン東京 
出席者:マット・デイモン
『ボーン・アルティメイタム』 マット・デイモン来日記者会見
ユーモアを解したスマートで的確な受け答え、もちろん質問者の目を優しく見つめながら。当たり役ジェイソン・ボーンが活躍する『ボーン・アイデンティティ』『ボーン・スプレマシー』に続く待望のシリーズ第3作『ボーン・アルティメイタム』の日本公開を前にマット・デイモンが来日し記者会見を開いた。
臨場感溢れるアクションシーンの秘密は、ポール・グリーングラスがインディーズ・スピリット全開で敢行したゲリラ撮影にあることから、昨年誕生した愛娘の夜泣きが役作りに思わぬ効果をもたらしたことまで、代表作となった“ボーン”シリーズについて語った。


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■マット・デイモン(以下:マット):「今回が三度目の来日です。毎回“ボーン”を引っ提げて日本に来ていますが、皆さまの歓迎ぶりはいつも温かく素晴らしいですね。質問を受けるのを楽しみにしています」
『ボーン・アルティメイタム』 マット・デイモン来日記者会見歴史に残るアクション映画の完結を迎えて、今のお気持ちは? また、今後もアクション映画に出演したいですか?
■マット:「今はホッとしているよ。毎回とてもチャレンジングだったけれど、今回が一番大変だったんだ。
実は公開直前までずっと直しをやっていて、プレス向けの披露も公開1週間前だった。
だから、反応がどうかわからないまま公開することになったんだ。
ストレスもあったけど、やっと終えることができたし、結果的には反応も良かったから監督のポール・グリーングラスも僕もホッとしているところなんだ。それから、どんな映画でもそうなんだけど、アクション映画に関しても、脚本が良くて色々学べる素晴らしい監督なら、ぜひやって行きたい」
アクションをこなすためにトレーニングもされたんですよね?
■マット:「トレーニングは撮影前からずっとやっていたんだ。今回の撮影は一年ほどかけてオンとオフを繰り返しながら続いたんだけど、当時、生後三ヶ月の娘の夜泣きがひどくて、眠れない状態が続いていたんだ。
あるとき現場で、ひどい有り様だなってポールに言われて、実は娘の夜泣きで眠れなくてと話したら、ジェイソン・ボーンにはぴったりだということになって(笑)。そのままでいいと言われたんだよ」
ジェイソン・ボーン役への特別な思い入れはありますか?
■マット:「僕のキャリアにとってこのキャラクターを演じたことはとても重要なんだ。出世作になったからね。今、選択肢があるポジションにいられるのもこの役のおかげだと思っている。この役には感謝しているよ。“ボーン”シリーズに関わったメンバーは今ではみんな仲間になったし。
20代では『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』で演じたのが象徴的な役だったけど、30代ではこの役が一番重要なキャラクターなんだ」
三部作を終えて、マットさんご自身がリーサル・ウエポンになってしまったのではないですか?武器の扱いなどトレーニングの影響は残っていますか?
■マット:「マーシャル・アーツをほんとうにやっている人は何年も修業を続ける訳だからね、映画を三本やったくらいじゃものにならないよ。アクションに関する色んな技術は覚えるんだけど、世間では通用しないね。
映画の場合は、カメラを常に意識しなくちゃならないから、ある意味、ダンスのような振付なんだ。映画づくりとは常にそういうもので、2作目の『ボーン・スプレマシー』では、車ごと川に落ちてフランカ・ポテンテを助けようとするシーンがあった。
水の中でパニックにならないようにかなり練習をしたんだけど、実際には、そんな目に会いたくないし、まず、そんな経験を生かすチャンスはないだろうと思う。『リプリー』ではピアノで1曲だけ完璧に弾けるようになったんだけど、半年後にはすっかり忘れてしまったしね。映画づくりってそういうものだと思う」
本国アメリカでも熱狂的な支持を集めていますが、“007”と対決させてはどうかという観客の声を聞いたことがあります。ジェームズ・ボンドへメッセージがあればお願いします。
■マット:「今年のカンヌ映画祭でダニエル・クレイグに会ったんだけど、実にグッド・シェイプだった。できるだけ彼との対立は避けたいな(笑)」
今回も世界中でロケをされていますが、最も印象に残っているのはどこですか? それから、ジェイソン・ボーンを演じて彼から学んだことは何ですか?
■マット:「僕たちスタッフ・キャスト全員にとって、この“ボーン”シリーズ最大の魅力は世界中を旅することなんだ。シリーズを通してグリーンスクリーンでごまかしたところは一つもない。
ロケーションに関してニセモノは一切ないんだ。だから観客も一緒に旅ができるというメリットもある。
それに、1作目のダグ・リーマンも2、3作目のポール・グリーングラスもインディーズ系の監督で、彼らがハリウッドのスタジオ映画を撮るんだから、常にスタジオ側とは考え方の違いで衝突することになる。
今回は3作目ということで、スタジオからの注文がより多くなるだろうと懸念していたんだ。だからこそ、彼らの影響力が及ばないロケーションを敢えて選んだんだ。ほとんどゲリラ撮影だったよ。
タンジールのメディーナという場所では、狭い路地ばかりでハリウッド・スタイルじゃ撮れないんだ。ロンドンのウォータールー駅でもゲリラ・ユニットを持ち込んだ。実際、エキストラとして雇ったのは50人くらいで、ほかは一般の人たちなんだ。メディーナの市場の人たちもそうなんだけど。それに、マンハッタンでカーチェイスなんてクレイジーなことは誰もやらないよね(笑)」
だから、一般の人がちょっと見てるみたいなシーンがあったんですね。すごくリアルでした。あ、アメリカ人がいる、みたいな。
■マット:「そうなんだ。ウォータールー駅では撮影だと気づかない人も結構いて、写真撮ってもいいですかとか、サインくださいって近づいて来たこともあったんだよ(笑)」
071『ボーン・アルティメイタム』 マット・デイモン来日記者会見最強の男で怖いものなしという役ですが、マットさんご自身に怖いものや苦手なものは?
■マット:「子どもを持って初めて何もかもが怖くなったよ(笑)。母親になった友人のひとりが言ったことなんだけど、つねに自分のハートを守って生きてきたのに、子どもを持った瞬間から、そのハートは子どもの中に入ってしまうんだ。子どもをあらゆるものから守らなくてはならなくなったわけだからね、親が持つ恐怖感ということかな」
アクションシーンについて聞かせてください。中盤で遭遇する殺し屋の一人が英国人のスコット・アトキンスさんなんですが、彼についての印象があれば。それから、タンジールでのシーンについてもお願いします。
■マット:「殺し屋役の俳優たちはみんな素晴らしい演技を見せてくれたと思う。
タンジールの殺し屋役はジョーイ・アンソーという人で、演じたデッシュという役はボーンに匹敵するプロフェッショナルなんだ。たしかセリフはなかったと思うんだけど、存在感は抜群だった。
アパートの中の闘いはすべて振付されていた。振付師は前2作と同じで、メディーナの特徴を生かしたアクションにしようと工夫したんだ。実際に室内のシーンはロンドンのパインウッド・スタジオに部屋を再現して撮影したんだけど、どんどん狭い場所に追いつめられて行って、身の回りにあるもので闘わなくてはならなくなる。ボーンとデッシュががっぷりと組んで殺し合うという風にデザインされていたんだ」
アイ・アム・忍者です(と忍者コスプレの女性)。ジャパニーズ・スナイパーなんですが、私、おっちょこちょいなんです。ジェイソン・ボーンは完璧ですが、マットさんはどうですか? そして、こんな私にアドバイスをください!
■マット:「まず言っておかなくちゃ、記者会見に武器を持ち込んだのはあなたが初めてだよ(笑)。実際、僕もおっちょこちょいなんだ。これは生まれつきだからね。でも、今やっている仕事はとても合っている。僕はよく躓いて転ぶんだけど、映画の場合はカットがかかって撮り直しができるからね。アドバイスとしては、そうだな、映画業界に入ったらどう(笑)?」
ジェイソン・ボーンは常にストレスを抱えていますが、マットさんご自身との共通点は? また、世界中を飛び回っているマットさんがメンタル面の健康のために努力していることはありますか?
■マット:「今回、ポールは撮影中も常に脚本に手を入れていたから常にストレスは感じていた。スタッフ全員がね。だから、ボーンというキャラクターやそのテンションという意味では、そのストレスがいい感じで反映していると思う。ボーンの役作りのために、2作目のときはわざと眠らないでいたんだけど、今回は娘の夜泣きののおかげで自然に起きているしかなかったんだ。ある意味、役立ったかな。それから、ここ10年ほど旅をしながら撮影をするというのがしょっちゅうあって移動するのは慣れているんだ。だから、どこにも行かない方が落ち着かないくらいなんだ。今回は家族が常に一緒だったから、彼らを楽しませることに一番気を遣ったかな。とくに9歳の義理の娘を楽しませることを考えるのが大変だったよ」
どうやって楽しませたんですか?
■マット:「数ヶ月間は友だちやいとこを招いたりしていたんだけど、終盤、撮り直しのために街から街へ転々としていた頃は大変だったね。ロンドンでは子どもが観られる舞台はすべて制覇したし、水族館や動物園にも何度も行ったよ」
『ボーン・アルティメイタム』 マット・デイモン来日記者会見いつも素晴らしい演技ですが、とくにボーン役では意志は強いけれど、哀しみをたたえた目の演技が印象的です。歩き方や、ほとんど笑わないことなども含めて演技について聞かせてください。
■マット:「ありがとう。演技に関しては監督との話し合いでつくって行くんだ。ボーンという役がチャレンジングだったのは、セリフがあまりないことだった。俳優としてはやりがいのある役なんだ。彼にはいつだって計画があるから、常にどこに向かって、何を欲しているかを把握しなくてはいけない。セリフのない主人公に、色んなことが振りかかってくるわけだけど、そこをポールが上手くつくってくれたんだ」
映画の中で銃を使っていますが、実際に使ったことはありますか?
■マット:「ないよ。銃は持ってないんだ。以前、ルームメイトが持っていたことはあったけどね。このボーン役や『戦火の勇気』『ディパーテッド』のために使い方は練習したし、よく知っているけど、家の中に持ち込みたいものじゃない」
このシリーズが終わったわけですが、マット・デイモンからジェイソン・ボーンに一言メッセージをお願いします。
■マット:「何年も先のことだと思うけど、もし、ポール・グリーングラスがもう一度やらないかと声をかけてくれたら、僕としてはやりたいと思う。ポールも僕もボーンというキャラクターを完全に埋葬して墓碑銘を書く心の準備はできていなんだ。
たぶんこれが最後だろうなとは思うんだけど、5年先、10年先の話としてオープンにしておきたいんだ。世の中の情勢に合ったテーマでボーンにやらせてみたいという気持ちになったときに、選択肢の一つとして残しておきたいと思うんだ」
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『ボーン・アルティメイタム』
配給:東宝東和
公開:2007年11月10日
劇場情報:日劇1ほか全国にて
公式HP:公式HP:http://bourne-ultimatum.jp/
(c)2006 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
■あらすじ
恋人マリーを失い、たったひとりで過去を探るジェイソン・ボーンは、英国のガーディアン紙にスクープされたCIAの陰謀“ブラックブライアー計画”の記事に自分の顔写真が載っているのを知り、記者のロスと接触する。同じ頃、CIA対テロ極秘調査局のヴォーゼンも情報漏えいのルートをたどり殺し屋を手配していた。
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■プロフィール
『ボーン・アルティメイタム』 マット・デイモン来日記者会見マット・デイモン
1970年10月8日生まれ。97年には親友ベン・アフレックと共同執筆した『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー賞脚本賞を受賞。同作では主演男優賞ノミネートも果たす。主な出演作に『プライベート・ライアン』『オーシャンズ11』『ボーン・アイデンティティ』『ボーン・スプレマシー』『シリアナ』『ディパーテッド』『グッド・シェパード』など。
取材・文:齊田安起子



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