『ローグ アサシン』石橋凌インタビュー

2007.09.28

一匹狼のかっこよさ!! 縦横無尽に日米で活躍するその人は……石橋凌!
日時:9月10日(月)
場所:アスミック・エース会議室
出席者:石橋凌
『ローグ アサシン』石橋凌インタビュー
日本屈指のロック・ボーカリストから芝居の道へ。故・松田優作氏から多大な影響を受け、俳優業に邁進する石橋凌は、15年前に早々と渡米し、こつこつと努力を重ね、人脈を広げながらキャリアを築いてきたハリウッド進出の先駆者。SAG(スクリーン・アクターズ・ギルド)にも加入し、単身現地に乗り込み積極的に俳優活動を展開している。そんな彼がジェット・リー、ジェイソン・ステイサムと共演した映画『ローグ アサシン』。単なるアクション映画にとどまらない複雑なストーリーの要となるキャラクターを演じた石橋さんに、英語のセリフや今回初めての挑戦となった刀を使ったアクションなどについてお話を伺った。


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『ローグ アサシン』石橋凌インタビュー今回、石橋さんはジャパニーズ・ヤクザの組長役ですが、どういった経緯で出演されることになったんですか?
■石橋「撮影は1年半ほど前だったかな。その半年くらい前にプロデューサーと監督が東京に見えまして、ホテルの喫茶店でお会いしました。実はこういう話、企画を考えているんだけど、どうですか、ということだったんです。元々、アメリカ・マフィアやFBI、あるいはチャイニーズ・マフィアと日本のヤクザみたいなグローバルな悪の集団が一所に集まって何か物語が始まるみたいなことができないかなと自分でも思っていたんですよ。そういう作品があれば、ぜひやってみたいと思っていましたから、まさにそういう話でした。しかも、今回はオーディションをやるつもりはないからということで、非常にうれしかったです」
ご指名だったんですね、素晴らしい! 今までの石橋さんの活躍を評価していただいたということですね。
■石橋「はい。自分がアメリカに行くようになって、15年くらい前ですけど、最初にやった作品から数えると、今回でちょうど10本目なんです。その中には北野(武)監督の『BROTHER』や、ついこの間公開された鶴田(法男)監督の『ドリーム・クルーズ』もありまして、アメリカとの共作を含めて、これで10本目なんです。ですから、自分の中では一つ一つですけど、地道にやってきたことの結果が一つ実を結んだんじゃないかと思います」
最近は日本からハリウッドへたくさんの俳優さんたちが渡って出演するようになりましたが、石橋さんの英語の発音は中でも断トツだと思います。違和感がないというか、日本人が一生懸命喋っているというレベルを超えているというか……
■石橋「元々僕はバンドマンでしたし、アマチュアの頃から向こうの歌を歌っていましたから、そういった意味で、英語はずっと独学でやってはいたんですよ。で、15年ほど前から向こうの作品に参加するようになって、かなり毎回しんどい思いをしながらね。今回も英語がほとんどなんですけど、たとえば監督や俳優さん、スタッフと現場でコミュニケートする分には、一人でも大丈夫なんですけど、いざセリフとなるとね、日本語でも難しいわけですから。毎回英語のセリフには苦労しますけど、それも一つ一つだんだん余計なストレスやプレッシャーを感じずに集中できるようにはなってきたかなと思います」
今もレッスンやトレーニングを続けているんですか?
■石橋『THE JUON/呪怨』からやってくれている先生がいまして、今回も台本をいただいてから彼にレッスンしてもらいました。強力な助っ人です。今回、カナダのバンクーバーで約1ヶ月間撮影に参加したんですけど、まったくの単身でした。もう、それはね、コミュニケートはできるんですが、全部英語の生活というのは、やっぱり……」
『ローグ アサシン』石橋凌インタビュー
ストレスになりますよね。石橋さんは英語力を磨きつつハリウッドでキャリアを築いてこられたわけですが、今回は言葉以外にもアクションという課題があったと思います。日本刀のアクション・シーンもありますが、日本の殺陣とはちょっと違いますね。
■石橋「実は僕、刀のアクションって初めてだったんです。もちろん、肉体を使ったアクションやガン・アクションはやっています。15年前に向こうに渡った頃は、かなりガン・アクションの多い作品が続きましたから、向こうのスタッフに実弾の射撃場へ連れて行かれて、本物でやりなさいと言われました。もちろん空包ですが。それでガン・アクションに関してはかなりやってきましたから自信があったんですが、刀というのは始めてだったので、台本をいただいてすぐ日本人の先生に就きまして特訓しました。あとは自主トレですね。
バンクーバーに入ってからも、ホテルの一室を借りて、教わったことを自分でやっていました。今回、ジェット・リーの作品をたくさん手がけ、ジェイソン(・ステイサム)の『トランスポーター』もやっているアクション・コーディネーターのコーリー・ユエンさんがアクション演出を担当されたんですが、彼がアクションをつけた作品や監督した作品を日本でかなりたくさん観たんですね。そうしてら、アクションのアイディアが非常に面白くて、僕自身かなり楽しみにしていたんです。
現場に行って最初のシーンがケイン(コスギ)くんとのシーンだったんですけど、コーリーさんに、あなたの作品をいっぱい観て、面白くて非常に興味を持っています。ただ、僕は今回初めてなんでどれだけやれるか心配ですって言ったら、彼も僕の作品を観てくれていて、ガン・アクションができれば大丈夫だ。余り心配しなくていいよと言ってくれまして。で、僕の吹き替えをやってくれる中国の若いスタントマンが、まずやるから見てなさいということで、そのやりとりを見て、じゃあやってごらんと言われてやってみたら、できるじゃないか、と言われたんです。大丈夫だと。コーリーさんの作品を観て、だいたいこういう技が要求されるんじゃないかと日本でやっていましたからね。侍の殺陣じゃなくて、カンフーがちょっと入ったような独特なものを予想して練習していましたから、まさにそれが来たんで、あ、来た!と(笑)。
もちろん吹き替えの人が僕やジェット・リーが危ない部分、スピードが要求される部分はやっていますけど、後半の長いシーンに関してはやれるじゃないかと言われて、実は台本より長くなったんですよ。増やしてくれたんです。アクション・シーンを増やして次々アイディアが生まれまして。撮影が終わったときには体中アザだらけで(笑)」
すごい迫力でした!
■石橋「バンクーバーで現地に住む日系の方向けの新聞があるんですけど、それにマッサージの広告があって、日本人の方がやってらっしゃるんですけどね、ずっと殺陣の練習をしていて身体も疲れていたので、撮影前に一度行ったんですよ。で、撮影後に同じ方にもう一度お願いしたんですけど、僕の体を見て、どうしたんですか(!?)って、ハハハ、全身アザと傷で」
壮絶ですね。シーン自体も壮絶でしたが、実際はもっとすごいことになっていたんですね。そのくらいやっていらっしゃったから、スクリーンを観て息を詰めてしまうんですね。
■石橋「そうですね。あらためて感じたのは、ジェット・リー然り、アクション・コーディネーターの方然りですが、香港の方は本当にやりますからね、危険ギリギリまで。だからあれだけすごいアクションが香港の作品には多いんだと思うんですけど。そういう意味では、私自身も、もう51ですから、ハハハ、決して若くないですけど、今回は踏ん張り時だと」
まだまだ行けそうでしたよ!
■石橋「ハハハハ、ありがとうございます」
ところで、ローグ役のジェット・リーさんは撮影現場ではどんな様子でしたか?
■石橋「ストイックな方でしたね」
映画の前半では、FBI捜査官役のジェイソン・ステイサムさんの視点なんですけど、後半ぐぐっと変わりますね。最初の頃のジェット・リーさんは喋らないし、不気味な感じで、すごく作り込んでいるという印象でした。
■石橋「アクション・スターというイメージがありますが、『ダニー・ザ・ドック』とか最近の作品はアクションもすごいですが、内面の芝居もすごいなという印象があります。ジェイソンは欧米人の中で今一番体がシャープな人だと思うので、客観的にジェット・リーとジェイソンのファイトというのにも僕自身興味がありました。二人がどういうお芝居をするのかなというのにもね」
チャイニーズ・マフィアのボスを演じたジョン・ローンさんとは一緒のシーンはなかったんですね。
■石橋「ジョンさんとは会わなかったですね。もう随分前ですけど、15年以上前ですかね、東京の、あるバーで会いまして、君はチャイニーズかと聞かれたことがあります(笑)」
では、最後に『ローグ アサシン』の公開に向けて一言お願いします。
■石橋「客観的に僕もジェット・リーとジェイソン・ステイサムのファンでもあるんですが、二人が闘うシーンも見物だと思います。ただ、単なるアクションというよりもドラマの部分、謎解きの部分もストーリーに盛り込まれていますので、ぜひ色んな方に観ていただきたいと思います」
この日の翌日もオーディションのために渡米すると仰っていた石橋凌さん。もちろん単身! 煩わしいしがらみを嫌い、実力一本勝負に賭ける生き方にダンディズムあり。
『ローグ アサシン』
配給:アスミック・エース エンタテインメント、東映
公開:2007年10月6日
劇場:丸の内TOEI1ほか全国東映系にて
公式HP:http://www.rogue-assassin.com/
■あらすじ
神出鬼没の伝説の殺し屋ローグに相棒トムを殺されたFBI捜査官ジョン・クロフォードは、その3年後、サンフランシスコでチャイニーズ・マフィアとジャパニーズ・ヤクザの抗争にローグが一枚噛んでいることを知り、復讐心をたぎらせるのだが……。
■プロフィール
石橋凌石橋凌
1956年福岡県久留米市出身。ロックバンドARBのボーカルを経て俳優の道へ。代表作に『ア・ホーマンス』『Aサインデイズ』『クロッシングガード』『キッズ・リターン』『AIKI』など。今後も『犯人に告ぐ』ほか、香港映画、フランス映画を含め公開待機作多数。
取材・文:齊田安起子



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