『ひぐらしのなく頃に』谷口賢志 インタビュー

2008.04.28

“チョイ悪な富竹ジロウです”
出席者:谷口賢志
『ひぐらしのなく頃に』谷口賢志 インタビュー
2002年夏、コミックマーケットにてサウンドノベルゲームとして「ひぐらしのなく頃に<鬼隠し編>」が発表された。作者は当時無名の竜騎士07/07th Expansion。ゲームもたった50枚しか売れなかったが、その壮大な世界観と謎に満ちたストーリーが口コミで熱狂的な支持を集め、一気に大ブレイク。ゲームの販売数は50万本を突破し、コミックスは累計400万部以上を売り上げ、その後怒涛のメディアミックスが展開された。“同人”の枠を超えた大ヒットシリーズの劇場映画版がここに完成。
今回は謎の多いフリーカメラマン富竹ジロウを演じた谷口賢志さんにお話を伺った。


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出演の敬意は?
■谷口賢志(以降、谷口):「監督の及川さんと、『ひぐらしのなく頃に』を含めて4作ほど一緒にお仕事をさせて頂いていて、今回もキャスト選びの中で僕を推薦してくれました。それで出演が決定したって感じですね。及川さんとの仕事はいつもブっ飛んでて今回も楽しんでやらせて頂きました」
本作をご覧になっての感想をお願いします。
■谷口:「正直な感想を言えば、難しいストーリーだなと思いました。原作、漫画、ゲームを知っている人であれば、“ここをカットしているんだ。ここはそのままなんだ”と分かると思います。逆に何も前情報が無く観た人は、ストーリーを理解するのが難しいかもしれませんね。【正解率1%の謎。】とキャッチコピーがあるように色んな謎や、多くの伏線が張られているので、ミステリー好きな人には面白いと思います。
演じる側としては「分かりやすく伝えたい!」という気持ちがあるのですが、僕が演じた富竹ジロウの、原作の膨大な情報量を映画の中だけで伝えるのは中々難しかったですね。それは僕が観てても思いました」
原作は実際に読まれたり、プレイされたりしました?
■谷口:「衣装合わせの時点で台本を頂いて、それを読んだのですが全く意味が分からなくて(笑)。雛見沢で起きる事件を元に、少女達が豹変していく大まかなストーリーは理解できたのですが所々何なんだこれは?と思うところがあって、そんなときマネージャーが小説版の1巻買って来てくれて読みました。それでも1巻だけじゃ全ては理解出来ませんでした」
何エピソードか読んだ後に謎が解き明かされていく物語ですからね。
その難しい設定の中で、富竹ジロウをどのように演じられたのでしょうか?

『ひぐらしのなく頃に』谷口賢志 インタビュー■谷口:「どのように演じようか、監督に聞きに行きました。そしたら「谷口、この話はこんだけの量があるんだ!」って、テーブルいっぱいに漫画やら小説やらゲームやが置いてあって「こんなにあるんですか!?」って驚きました(笑)。でも監督が「見ないでいいよ」って。それは僕の性格を知ってて言ってくれたことなんですが、「お前は全部読んだら、全てを考え込んで演じてしまう。
だから、ここは原作の富竹の雰囲気を出す、ここは映画で伝えたいことを出す、ってのを決めて演じろ」と言われ、ふたりで一つずつ決めていきました。それで少しクリアに演じる事ができました。あとは撮影現場で子供達や川原亜矢子さんにあってそれぞれのキャラクター像を知って、それに合わせていった感じです。
なので、原作ファンにはココを、初めて『ひぐらしのなく頃に』に触れる方にはココをと、これだけは外したくないって所を抽出して富竹ジロウを演じました」
“ここは伝えたい”部分は具体的にどのような所なのでしょうか?
■谷口:「主人公の前原圭一くんという、思春期ですごく多感な雛沢村に引っ越してきた少年がいます。村には殆ど男の子がいなくて、周りには可愛い女の子ばかり、最初は田舎はつまらないと言っているのだけれど、段々と周りと打ち解け楽しむようになる。それはある意味、“自分は王子様”と思えてしまうのかもしれません。それを潰すというか…、そんな状況下で他の男の出現ってやっぱりイヤじゃないですか。圭一くんの大人になりたいというか、彼が出来ない事をする存在ってのを考えました。監督は「大人な雰囲気を富竹としてやってくれるなら、原作とずれても構わない」と言ってくれました。
なのでチョイ悪な富竹です(笑)。タバコの吸う仕草とか、女の子のいるまで圭一くんに出来ない事をしてみるとか。
原作の富竹って屈強な体をしている割には、いつも笑っていて優しくて弱い性格なんですよね。逆に映画でそれをやってしまうと圭一くんも弱い部分があるので、対比が際立たなくて、キャラが薄れてしまうんですよ。原作ではあとで富竹の素性が分かるから、あのキャラでいいのかもしれませんがね」
現場での雰囲気はどうでしたか?
■谷口:「すごくいい雰囲気の現場でしたね(笑)。若い子ばっかりの現場で、僕だけオヤジだったのでギャクを言って輪に入っていきました。「何言ってるんですか、谷口さーん(笑)」とか言われて(笑)。原作の富竹をリアルに演じたらこうなるのかもしれませんね」
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『ひぐらしのなく頃に』
配給:ファントム・フィルム
公開:2008年5月10日、
劇場:池袋シネマサンシャイン、Q-AXシネマほか全国にて公開
公式HP:http://www.higurashi-movie.com/
あらすじ
昭和58年5月。雛見沢村に引っ越してきた前原圭一は、クラスメイトの園崎魅音、竜宮レナらと友人になり、村にも馴染んでいった。しかしかつてダム建設を巡って起こった事件の噂について訊くと、誰もが頑なに拒絶を示した。やがて村は年に1度開かれる綿流しの祭りの夜を迎え、圭一はそこで「毎年綿流しの夜に殺人と行方不明事件が起こる」ことを知る。それは“オヤシロサマの祟り”として恐れられていて……。



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